研究課題/領域番号 |
18K02105
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
稲葉 美由紀 九州大学, 基幹教育院, 教授 (40326476)
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研究分担者 |
杉野 寿子 福岡県立大学, 人間社会学部, 教授 (30412373)
西垣 千春 神戸学院大学, 総合リハビリテーション学部, 教授 (40218144)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 基本的ニーズ (BHNs)の充足 / 社会的連帯経済(SSE) / 持続可能な開発 / エンパワーメント / コレクティブ・アクション / コミュニティ |
研究実績の概要 |
本年度は研究最終年度であるため、昨年度(2年目)から予定していたフィールド調査の遅れを取り戻す計画をたてていたが、コロナ禍の影響および引き続き研究代表者と研究分担者の両親の介護および大学センターの立ち上げなどが重なり予定していたフィールド調査を中止/延期せざるを得ない状況となった。そのため、引き続き社会的連帯経済、 エンパワーメント志向型コミュニティ開発、そして国連が2016年から提唱している持続可能な開発に関して、海外の研究者、国連社会開発研究センター(UNRISD)のシニアコーディネーター(研究協力者)、Dr. Enid Opal Cox と Dr. Johny Augustine らとZoom 会議などを通して情報の共有と意見交換などを行なった。代表者はUNRISD 主催の「World Social Work Day 2021: Community Engagement for Social Justice」Zoom 会議(3/17-18)の「21世紀の経済とソーシャルワーク:変革のパワーとなりうる社会的連帯経済」ワークショップに参加し、SDGsを達成するためのオルタナティブアプローチであるSSEの世界の動向についての情報を得ることができた。また国内においては、一般社会法人総合労働研究所30周年記念集会に参加し、本研究との接点のあるコロナ禍からのアプローチとして労働、公共・民主主義、経済、学び・育ちなどの多角的な視点から協同による未来社会を展望する研究活動についての動向を把握することができた。参加者より国内ネットワークの強化、世界の社会的連帯経済とのつながり国際ネットワークの強化の必要性が課題として挙げられており、改めて国内のSSEと考えられる活動および取り組みについて整理することの重要性と海外へ発信する意義を確認した。また、研究分担者とはZoom 会議を通して本研究の打ち合わせと行い、これまでの遅れをどうやって取り戻すのか、今後の進め方についてなどについて議論を重ねているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究の2年目から代表者および研究分担者の両親の介護、身内の不幸、病気入院、大学の役職の就任などが重なり研究計画の進捗状況が遅れてたため、最終年度にその遅れを取り戻すことができるように打ち合わせを進めていたが、2020年3月以降からさらに新型コロナウィルスの影響により予定していたフィールド調査に従事できない状況が継続した。また、研究代表者の大学において2020年度は全てがオンラインになったため想定以上に授業の準備に時間を要した。さらに本研究に適した研究補助者を雇用できなかったことなども研究計画の実施が遅れている理由である。
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今後の研究の推進方策 |
研究最終年の2020年度は、上記のような理由のため現地調査や国内外学会での発表や参加などができなかった。そのため、今年度はこれまでの遅れを取り戻すために、研究に関連する国内外のオンライン学会やフォーラムなどにできる限り参加したいと考えている。また、可能な範囲でフィールド調査および代替方法を使って該当する活動についての情報収集に取り組む予定をしている。それも難しい状況の場合は、引き続き研究課題に関する国内外の動向、先駆的事例、コミュニティベース、コレクティブアクションの取組について文献調査を行いながらオンラインから資料収集などを行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
以下が次年度使用額が生じた理由である。 a. 研究者(研究代表者、研究分担者、研究協力者)のその他の業務の多忙、親族の介護、身内の不幸、子の養育(産前産後休暇または育児休業の取得によるものも含む)、怪我や病気によるもの。 b.研究遂行に想定以上に時間を要したもの。 c. 研究計画の見直しが必要となったもの。f. 参加を予定していた学会や研究会などの中止や延期によるもの(社会情勢を考慮して参加を見送った場合を含む)。新種コロナウィルスの状況等を踏まえながら、本研究の計画を実施できるように努めたい。
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