研究課題/領域番号 |
18K02122
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
中村 律子 法政大学, その他部局等, 名誉教授 (00172461)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 高齢者福祉 / 「共」的コミュニティ・ケア / レジリエンス / 地域包括ケア / ネパール / オランダ |
研究成果の概要 |
本研究は、家族親族型ケアの福祉途上社会・ネパールと住民参加型ケアの福祉社会・オランダにおける高齢者のコミュニティ・ケアについて考察した。その結果①ネパール・パタン市I地区では大震災(2015年)を経験した後、デイケアセンターと婦人会、地区主体の「sewa・コミュニティ」を創造している②オランダ・ルモント市では独自の高齢者ケア体制(Sociaie Benadering Dementie等)の組織化がわかった。 分析の結果、文化や宗教、政治経済的背景が異なっていても、重層的なケアの仕組みである「共」的コミュニティ・ケアの形成が高齢者のQOLを維持・向上させ尊厳あるケアの基盤であることが解明できた。
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自由記述の分野 |
高齢者福祉論
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義や社会的意義の第一は、社会的・経済的格差が進み生きづらさやリスクが複雑化し多様化する深刻な問題を抱える高齢者へのケア実践は、「共」的コミュニティ・ケアが重要であることが明確になったことである。各々の地域特性、社会の規範や慣習などがあるものの、地域の人々、ボランティアやNPO、医療福祉関係者など複数のアクターが傍観することなく「繋がる」「孤立させない」ケアが有効であること。第二は、地震やパンデミックなどの災禍の経験から回復する「レジリエンス」がコミュニティの実践、人とモノ・暮らし・社会関係との関連のなかで再創造されるプロセスが一過性のことではないことを実証できたことである。
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