研究課題/領域番号 |
18K02132
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研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
川島 ゆり子 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (50507142)
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研究分担者 |
野尻 紀恵 日本福祉大学, 社会福祉学部, 准教授 (70530731)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 進路保障 / ソーシャルワーカー / 多職種連携 / 学習支援 / 地域を基盤としたソーシャルワーク / 総合相談 |
研究実績の概要 |
本研究を実施していくうえでまず概念定義を固めることを目指し、進路保障、ケイパビリティ等に関する文献研究を進めていった。この作業と並行して、実証研究のリサーチクエスチョンを同定していくためにパイロット調査として子どもの進路保障を実現することに資する専門職連携を実践している自治体にて、コミュニティソーシャルワーカーおよびスクールソーシャルワーカーに対して、ヒアリング調査を実施した。この調査はプレ調査の位置づけであり、そこから抽出した専門職連携に対する促進要因をもとに、質問紙調査の質問項目の構築を行う予定である。 進路保障に関する実践として、学習支援の活動に対する調査分析を実施し、2018年福祉教育・ボランティア学習学会において口頭発表を行った。会場からの質疑に応答しながら、進路保障に資する学習支援ボランティアの役割および、彼らが抱える葛藤について考察を深めた。 また、子どもの進路保障を実現するために構築された連携に関する事例の収集を行い、研究組織のなかでデータベースの構築を試みている。 海外における先進的な進路保障のためのシステムとして当初イギリスの実践について研究を進める予定であったが、海外の情報を収集していく中で、ニュージーランドにおいて子どもの出生時から担当ソーシャルワーカーが決められ発達の段階に寄り添って継続的なソーシャルワーク支援が展開されているという情報を得ることができた。2年目には夏にまずイギリスへのヒアリング調査を実施すべく、文献資料の収集に努めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究代表者の所属が変更になったことにより、フィールド調査の計画に若干の遅れが生じているが、その他の文献研究および事例の蓄積は進んでおり、全体としてはおおむね順調に推移している。
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今後の研究の推進方策 |
2019年度は質問調査の項目を固めたうえで量的調査を実施する予定である。また、事例を可能な限り集め連携構築プロセスのモデル化を図っていく。またイギリスでのフィールドワーク、ヒアリング調査を実施し、可能であればニュージーランドにおけるヒアリング調査を実施する予定である。2020年度は2019年度に行った量的調査および、フィールドワーク調査をまとめ、子どもの発達保障に資する地域を基盤としたソーシャルワークの体制モデル構築を目指していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
ヒアリング調査の実施が次年度にずれ込んだために、2018年度助成金を2019年度に繰り越すこととなった。2018年度、2019年度の助成金を合算し、2019年度内に量的調査の実施費用、およびイギリスへのフィールドワーク調査の旅費として使用する予定である。
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