研究課題/領域番号 |
18K02135
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研究機関 | 大和大学 |
研究代表者 |
菅沼 一平 大和大学, 保健医療学部, 教授 (80762228)
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研究分担者 |
上城 憲司 西九州大学, リハビリテーション学部, 教授 (90454941) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 心理教育 / 家族介護者 / 認知症 / 軽度認知障害 / エンパワーメント |
研究実績の概要 |
【目的】本研究の目的は,在宅居住の軽度認知障害者(MCI)および軽度認知症者の家族介護者に対して,地域における心理教育プログラムを開発・実施し,その介入効果を検証することである. 【方法】①アウトカムとなる家族介護者のエンパワーメント評価尺度を開発する②心理教育プログラムを実施する.心理教育プログラムは,セッション1(介護実態査),セッション2(座学・グループワーク),セッション3(座学・グループワーク),セッション4(座学・実演練習)を1クールとして構成される. 【アウトカム】①家族介護者のエンパワーメント(認知症疾患の特性やこれから起こりうる症状(予後)へ理解,介護に対する内発的な力,認知症の行動・心理症状(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia:BPSD)への対処技術,問題解決能力),②家族の対応力向上よるBPSDの軽減.家族介護者のエンパワーメントは尺度を開発し,BPSDの評価はDementia Behavior Disturbance Scale の13項目版(DBD-13)を使用する. 【研究の戦略】効果指標の開発から心理教育プログラム介入による効果検証まで3段階に分けて研究を実施する.研究Ⅰ:エンパワーメント評価尺度を開発する.研究Ⅱ:エンパワーメントの背景要因や介護継続意思との関連について検証する.研究Ⅲ:心理教育プログラムの介入効果について検証する. 【公表】研究Ⅰ,Ⅱにおいて論文(3編)がアクセプトされた.エンパワーメント尺度は妥当性,信頼性が確認され,介護継続意思との関連も示唆された.研究Ⅲの論文(1編)において,心理教育プログラムは家族介護者のエンパワーメント強化に一定の効果があることが認められた(投稿中).
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究Ⅰ:エンパワーメント評価尺度を開発する(論文アクセプト). 研究Ⅱ:エンパワーメントの背景要因や介護継続意思との関連について検証する(論文アクセプト). 研究Ⅲ:心理教育プログラムの介入効果について検証する(論文投稿中).
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今後の研究の推進方策 |
心理教育の介入プログラムについてフォロ-アップ期間を設け,維持効果についても検証する.
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルスの感染拡大により,研修会,心理教育プログラムの一部が中止になったため.今年度は,社会情勢を踏まえ,オンラインでの開催を計画する.
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