研究課題/領域番号 |
18K02158
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研究機関 | 高知県立大学 |
研究代表者 |
西内 章 高知県立大学, 社会福祉学部, 教授 (80364131)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | ソーシャルワーク / 多職種連携 / ICTシステム / 地域包括ケア |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、ソーシャルワークとして、多職種連携やICTをどのように位置付けるかを検討することである。そして、ソーシャルワーカーが多職種と連携しながら、ICTを活用し、包括的に支援を展開するソーシャルワークの新しい実践モデルを構築することである。昨年度までの研究活動でソーシャルワークにおけるICTの位置付けの明確化、実証研究の蓄積が焦点になること等を挙げていた。 令和元年度は、多職種連携とICTの活用の関係性について検討することにし、試案として作成した支援ツールの精緻化を行った。近年、ソーシャルワークだけでなく多分野で、問題解決のために多職種連携が志向されるようになっている。本研究のねらいも同様である。特に複雑化・多様化する利用者情報をどのように扱うかが課題となっている。 そこで研究では多職種連携が志向される福祉、医学、看護学などの現状をふまえて、地域包括ケアシステムの取り組みを焦点において文献を整理した。そして、地域包括ケアシステムで活用できるような多職種連携のICTの枠組みを示した。多職種連携におけるICT活用の実践例を調べた。具体的には厚生労働省や文部科学省の先駆的な取り組みをもとに、ICTで活用できる情報と、ICTでは活用できない情報があることに着目した。本研究の視点として、①実践の可視化とデータ入力・管理・共有、②ICTで管理できない情報への関心、③ICTの活用による専門職性の確認を挙げることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
厚生労働省や文部科学省の先駆的な取り組み例を調べることにしたが、ICTには多種多様な形態があり、その整理に時間をかけているため。
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今後の研究の推進方策 |
ソーシャルワークにおけるICTを活用した多職種連携の実践モデルを提示するために、次年度も先駆的な取り組み例を調べることと、支援ツールの検証作業を行う予定である。新型コロナウィルス感染症の影響により、しばらく検証作業ができない可能性もある。その際にはインターネットを活用した調査に切り替えて行いたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
支援ツールの精緻化のためのヒアリング調査(検証作業)を計画していたが、全体の枠組みを整理することに時間がかかり実施できなったためである。支援ツールは試案が完成しているため、新型コロナウィルス感染症の状況を見極めながら次年度中に実施したい。
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