研究課題/領域番号 |
18K02159
|
研究機関 | 福岡県立大学 |
研究代表者 |
原田 直樹 福岡県立大学, 看護学部, 准教授 (80598376)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 準不登校 / 不登校支援 / 不登校未然防止 |
研究実績の概要 |
本研究は、準不登校児童生徒への効果的な支援方法について明らかにするものであり、準不登校状態から不登校状態への進行を防止できる支援方法を確立することで、不登校の未然防止というわが国の重要教育課題の解決に資することを目指す研究である。 そのために本研究は、全国の小・中学校に対してサンプル調査を実施し、準不登校児童生徒について、登校状況や学校及び家庭生活状況等についての実態、学校における不登校及び準不登校児童生徒への支援の内容や実施体制等を把握することで、準不登校状態から不登校状態へと進む要因と防止に効果があった支援内容を明確化し、不登校の未然防止に資する、準不登校児童生徒への支援マニュアルとしてまとめることを目的としている。 まず、平成30年度は、近隣の小・中学校の不登校支援担当教員への聞取りを行い、問題特性の明確化を図るとともに、その内容を盛り込んだ調査票を作成することを計画としていた。 今年度は、この計画に対して概ね予定通りに進捗することができた。近隣の小・中学校の不登校支援担当教員への聞き取りとともに、児童生徒の保健福祉について研究する専門家の意見を聞き取ることができ、準不登校から不登校への連続性や小学校と中学校における対応方法の違い、そして準不登校児童生徒への支援の不足と不達に関する仮説設定等について検討し、問題の特性の明確化を図ることができた。さらに、それを踏まえて、調査票の試作版を作成することができた。 これらの成果により、本研究で実施する調査の準備段階は順調に進んだと言える。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度に計画をしていた、小・中学校の不登校担当教員への聞き取りと課題の整理、それを踏まえた調査票試作版の完成まで進捗することができた。 ただし、調査票試作版を用いたプレ調査の実施とその結果を踏まえた調査票の修正、及び調査票最終版の完成には至らなかった。 しかし、今年度に予定していた計画の大部分を進捗することができたことから、研究は概ね順調に進展していると判断した。
|
今後の研究の推進方策 |
まずは調査票試作版を用いたプレ調査の実施とその結果を踏まえた調査票の修正、及び調査票最終版の完成を目指す。 その上で、全国の小・中学校から3,000校(誤差3%、信頼度95%、母比率50%、回収率33%を想定して算出)を無作為抽出し、さらに当該校から不登校及び準不登校児童生徒を各1名ずつ無作為抽出してもらい調査を実施し、データ解析を行うことを目指す。
|
次年度使用額が生じた理由 |
調査票が試作版までの完成で終了したことで、その印刷費等が残額となった。次年度に調査票の印刷を予定しており、残額をすべて使用する予定である。
|