研究課題/領域番号 |
18K02169
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
増田 幸弘 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (40264171)
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研究分担者 |
圷 洋一 東京都立大学, 人文科学研究科, 教授 (50331054)
黒岩 亮子 日本女子大学, 人間社会学部, 准教授 (60350188)
村岡 真知子 (神尾真知子) 日本大学, 法学部, 教授 (80219881)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | エイジフレンドリーシティ / 福祉政策 / 地域福祉 |
研究実績の概要 |
研究3年目となる令和2年度は、新型コロナウイルスが流行した影響により、当初の計画を大幅に変更し、当該年度に予定していた国内のエイジフレンドリーシティ(AFCC)の調査を次年度に延期することとした。すなわち、初回の研究会において国内の調査先と調査時期、調査項目等について検討を行った。しかし、調査の実施を予定した時期になっても新型コロナウイルスの流行が収束に向かわず、県境を越えた移動の自粛を求められたこと等の事情があったことから、年度内の調査の実施を断念するとともに、研究期間の延長を申請することとした。また、研究組織のメンバー全員で行う研究会は2回実施した。これに加えて、メンバー相互間の対面や電子メール等による情報共有や意見交換を継続的に行った。 令和2年度は、論文等、学会報告、市民講座によって研究成果の情報発信を行った。論文等については、神尾が昨年度のフランス調査を踏まえてディジョン市のAFCCを分析する論文を執筆した。また、圷は、研究会における福祉理論に関する議論を含む教科書を執筆するとともに、NHKラジオ講座テキストに寄稿した。 学会発表については、黒岩が日本地域福祉学会においてわが国の2つのAFCC(秋田市および宝塚市)に関する発表を行った。また、増田は日本社会福祉学会においてエイジフレンドリーシティ・グローバルネットワークのアフィリエイトに関する発表を行った。市民講座については、黒岩と増田が日本女子大学生涯学習センターにおいて講座を企画し実施した。いずれも川崎市教育委員会連携事業であり、黒岩は高齢者の住まいをテーマとする講座を、増田はAFCCをテーマとする講座を担当した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス流行の影響により、令和2年度については当初予定していた調査を延期することとなったため。
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今後の研究の推進方策 |
現在までの進捗状況を踏まえて、次の方策をとることとした。①研究期間の延長を申請する。②実施を延期した調査にかかる諸事項について再度検討を行い、改めて当該調査の計画を策定する。③令和2年度に引き続き、本研究のまとめの作業を、外部識者にも意見を求めつつ継続する。④本研究で得られた知見に関する情報発信を行う。⑤本研究の成果を、次の研究課題に展開していく。なお、①については研究機関の延長の申請が承認された。また、⑤は、研究組織のメンバーで議論を重ねるなかで、「政策学習」や「グローバルソーシャルポリシー」をキーワードとする新たな研究課題を見出したものである。科学研究費補助金(基盤(c))に応募し、2021年度の新規課題として採択された。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初予定していた調査の一部を延期したことにより次年度使用額が生じた。予定していた調査の実施、研究成果の取りまとめ、および情報発信の費用等に使用する計画である。
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備考 |
圷洋一『NHK社会福祉セミナー4~9月』NHK出版2021年3月(圷執筆6-21頁)。『社会福祉の原理と政策』中央法規2021年1月(圷執筆総頁数40頁)。『社会福祉概論Ⅰ』全社協2021年2月(圷執筆総頁数57頁)。黒岩亮子「要介護期への備え」2020年6月15日、増田幸弘「高齢者に優しい街づくり」2020年12月4日(いずれも川崎市教育委員会連携事業・日本女子大学生涯学習センター公開講座)。
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