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2022 年度 実施状況報告書

フィードフォワード空調制御を導入した住宅における環境ライフスタイル評価

研究課題

研究課題/領域番号 18K02185
研究機関宮城教育大学

研究代表者

菅原 正則  宮城教育大学, 教育学部, 教授 (60300513)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2024-03-31
キーワード環境調整行動 / 中学校教室 / COVID19 / 換気
研究実績の概要

本年度は、中学校教室における換気扇の有無が冬期の室内環境に与える影響について、2020~2022年における1月の実測結果に基づき検討した。調査対象教室はRC造3階建ての各階にある各2室で、屋外側の窓が南向きであるのに対して、廊下を兼ねたホールに面する開口が、それぞれ北または東向きである。2021年2月に換気扇が設置される以前は教師や生徒による窓開け換気が行われていたが、設置以降も教師や生徒による換気扇の稼働操作や窓開けにより、換気量や室内の温湿度が変化する。
まず平均的な日変化を見ると、CO2濃度は、コロナ流行前(2020年)には授業時間に比べて休み時間には数100ppm低くなるものの、日中を通して学校環境衛生基準(1500ppm)を超えていた。コロナ流行初年度(2021年)には基準内に収まったが、1000ppmを越える時間割合は78.5%であった。換気扇設置後(2022年)には、1000ppmを越える割合が8.5%まで減少しており、換気量の増加がみられた。気温が基準(18℃)未満になった時間割合は、コロナ流行前(2020年)2.9%、コロナ流行初年度(2021年)10.8%、換気扇設置後(2022年)8.5%であり、気温への影響が見られた。換気扇設置により換気量増加がみられたにも関わらず、コロナ流行中(2021~2022年)で気温への影響が見られなかったのは、窓を開けずにホール側から給気する二段階換気を行ったためと考えられる。しかしながら、相対湿度が基準(30%)未満になった時間割合は、コロナ流行前(2020年)11.5%、コロナ流行初年度(2021年)51.9%、換気扇設置後(2022年)89.8%であり、換気による過乾燥が懸念される。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

新型コロナウィルス感染症蔓延により遅延していた研究計画が、復調したことに加え、その期間に浸透した「新しい生活様式」の影響を研究内容に取り込み、知見を得ることができた。

今後の研究の推進方策

環境ライフスタイルの普及を目指して、学校教育におけるエネルギー使用の学習プログラムを提案・実践する。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍のために、調査計画の遂行が滞っていたが、今年度復調した。しかしながら研究の取りまとめと発表が次年度に繰り越された。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2023 2022 その他

すべて 雑誌論文 (4件) 学会発表 (1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 中学校家庭科の題材としてスマートハウスを用いるための教具の整備2023

    • 著者名/発表者名
      菅原正則、武山侑加
    • 雑誌名

      東北家庭科研究

      巻: 21 ページ: 58

  • [雑誌論文] マイクロバイオームから見た学校教室の環境特性2023

    • 著者名/発表者名
      福島朋実、菅原正則、小林光、江刺美和
    • 雑誌名

      空気調和・衛生工学会東北支部第12回学術・技術報告会論文集

      巻: - ページ: 1-4

  • [雑誌論文] 新型コロナウイルス感染症対策下における教室の温熱空気環境の実態調査 その3 仙台市内の小中学校3校における2021年の冬期と夏期における温熱空気環境の比較2022

    • 著者名/発表者名
      高木理恵、後藤伴延、菅原正則、小林光
    • 雑誌名

      日本建築学会大会(北海道)学術講演梗概集

      巻: D ページ: 993-994

  • [雑誌論文] リモート「スマハキット」でスマートハウスの実力を体感しよう2022

    • 著者名/発表者名
      菅原正則、長谷川兼一、西川竜二
    • 雑誌名

      建築雑誌(日本建築学会誌) 活動レポート

      巻: 1763 ページ: 56-58

  • [学会発表] 中学校家庭科の題材としてスマートハウスを用いるための教具の整備2022

    • 著者名/発表者名
      菅原正則
    • 学会等名
      日本家庭科教育学会東北地区2022年度(第45回)大会
  • [図書] 季節を味わう住みこなし術 ~ちょいケアで心地よいライフスタイルに大変身~2022

    • 著者名/発表者名
      日本建築学会・編
    • 総ページ数
      190
    • 出版者
      技法堂出版
    • ISBN
      9784765526371
  • [備考] 宮城教育大学 菅原正則研究室

    • URL

      https://sites.google.com/staff.miyakyo-u.ac.jp/msugawa/

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公開日: 2023-12-25  

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