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2019 年度 実施状況報告書

多文化共生時代の家庭科教員育成拠点の創成と授業支援ネットワークの構築

研究課題

研究課題/領域番号 18K02186
研究機関横浜国立大学

研究代表者

堀内 かおる  横浜国立大学, 教育学部, 教授 (00252841)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード家庭科 / 家庭科教員 / 力量形成 / 教員支援ネットワーク
研究実績の概要

本年度は、家庭科教員支援のためのネットワーク構築と継続的研修の実施について、昨年度にそれまでの家庭科授業研究会をリニューアルして立ち上げた研修組織であるHELCY(Home Economics Lesson(Learning) Community in Yokohama)の定例研修会を中心に活動した。研修会は年度内で8回開催され、昨年度に開設したウェブサイトに掲載する教材案の検討や、タブレット端末を用いた教材の提示・発表を行い、情報を交換し合った。
研修会の様子は参加者の許諾を得て録画または録音し、記録を取るとともに、家庭科教員歴をはじめとするキャリアの異なる教員たちがグループになって授業案検討を行う中で、それぞれがどのような役割を帯び、どのようにディスカッションに参加しているのかを、談話分析の手法で分析した。
得られた談話データからは、それぞれの教員の経験に基づく<知>が提示され、そこから始まる話し合いによって新たな<知>が創生される様子を見て取ることができた。
家庭科教員の学びを支援するコミュニティは、研修講師から教員への一方通行の知識・経験の伝達ではなく、同僚性の中で教員同士が相互の知見を踏まえ、語りあう中で、より良い授業のあり方を練り直し、共同の財産としての<知>を創り出していく組織である。こうしたコミュニティが活性化するために、大学教員がどのように関与すべきなのか、ナレッジ・マネジメントの理論に依拠することによって、今後の家庭科教員研修と学びのコミュニティ形成への示唆を得ることができた。
これまでの現場教員との授業開発研究の成果については、8月に中国:杭州にて開催された第20回アジア地区家政学会にて、ポスター発表を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

定期的・継続的に家庭科教員研修組織HELCYにおける研修を実施できている。またその研修の記録を基に、効果的な研修のあり方について分析できている。

今後の研究の推進方策

研修組織HELCYの活動をオンライン上のウェブ会議システムを導入して、実施する。
ウェブ会議にすることにより、より参加しやすい機会となると考えられるとともに、オンラインならではの利点が見いだされるものと考えている。
ウェブサイトのコンテンツの充実を図るとともに、その活用方法について、検討を深めていきたい。

次年度使用額が生じた理由

年度末に資料収集のための海外出張を予定していたが、パンデミックの影響で断念した。
2020年度に社会状況が安定し学校教育の現場が正常の状態に戻ってから、渡航を計画する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020 2019

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] Developing an Audiovisual Teaching Material as a Role Model for Positive Aging2019

    • 著者名/発表者名
      Kaoru Horiuchi, Yuki Ikeoka
    • 学会等名
      The 20th Asian Regional Association for Home Economics
    • 国際学会
  • [図書] 生活をデザインする家庭科教育2020

    • 著者名/発表者名
      堀内 かおる編著
    • 総ページ数
      224
    • 出版者
      世界思想社
    • ISBN
      978-4-7907-1740-9

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公開日: 2021-01-27  

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