揚げ物調理の調理中の音変化から揚げあがりの状態を推測した。併せて物性評価、水分量測定、重量変化記録、映像記録、官能評価より、揚げ調理の変化を推測した。冷凍試料では、加熱直後では大きく、その後小さくなった後、変化が小さくなっていく傾向が見られ、映像記録から泡の大きさに変化が観察された。冷凍試料と常温試料では音の変化が異り、食材による違いはあるものの、加熱直後は音が小さく加熱時間の経過に伴いいずれの周波数でも音は大きくなった。衣の存在がない試料では、水分量と音に相関がみられた。適正な揚げあがりの指標としては音のみでなくそれ以外の因子も含めた複合的な判定が必要なのではないかと推察された。
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