本研究では氷結晶の成長を抑制する不凍タンパク質を利用し、生鮮野菜類の新しい凍結保存方法の開発をめざす事を目的とした。 重量残存率は、レタスの場合AFP区は蒸留水区よりも浸漬6時間以外は有意に高く、特に浸漬24時間冷凍の場合は顕著だった。SEM観察の結果から、浸漬24時間でも生と同等の細胞の大きさであった。これは、AFPが氷結晶に結合し粗大化が抑えられ、細胞のダメージを防ぐことができたと考えられた。タンパク質構成アミノ酸分析の結果から、AFP標品にAlaが最も多く含まれていることが分かり、AFP区では、浸漬時間の延長と共に経時的にAlaの含有量が増加した。
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