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2018 年度 実施状況報告書

アレルギー食中毒予防のための食品内ヒスタミン除去に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K02224
研究機関岡山県立大学

研究代表者

新田 陽子  岡山県立大学, 保健福祉学部, 准教授 (70403318)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードヒスタミン / 食中毒 / 下処理 / 酵素処理
研究実績の概要

加熱無毒化ができないアレルギー食中毒の新たな予防策として、食品中に蓄積したヒスタミンを除去する方法について検討した。食品に付着した菌が産生するヒスタミンの多量摂取でアレルギー様症状が現れるこの食中毒では、ヒスタミンが無色、無臭であることから汚染食品を事前に見分けることは困難であり、また通常加熱で分解されないため、現在の対策は低温保存を徹底してヒスタミンを増やさないことである。しかし一旦ヒスタミンが蓄積した食品への対策がないため、毎年食中毒が発生していると考えられる。ヒスタミンは水溶性であることから、下ゆでにより食品からゆで汁に溶出すると考えられるが、どの条件でどの程度溶出するかは検討されていない。そこで、食中毒レベル以下のヒスタミン量にするための下ゆで条件について調べた。近年保育施設の給食でヒスタミン食中毒が連続して発生しており、厚生労働省食中毒統計資料内ヒスタミン食中毒と思われる事例の15件中7件(2016年)および13件中5件(2015年)が保育所給食および学校給食で発生している。また保育所給食および学校給食の患者数が全体の約8割を占めている。つみれによる食中毒が多いことから、赤身魚すり身中にヒスタミンを一定量添加したサンプルを作成し、その中からのヒスタミン除去法を検討した。食中毒レベル(100mg/kg以上)のヒスタミンを添加して作成したイワシのつみれを下ゆですることでヒスタミンが除去されるかを検討した。ヒスタミン溶出量の定量にはヒスタミン定量キット(はチェックカラーヒスタミン)を使用した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

下ゆでおよび浸漬によるヒスタミン除去が部分的に可能であることが確認できた。

今後の研究の推進方策

下ゆでまたは浸漬でヒスタミン除去ができない場合を考慮して、植物由来のヒスタミン分解酵素を用いたヒスタミン除去を検討する。

次年度使用額が生じた理由

必要な試薬が予定よりも安く購入できたため。次年度の実験に必要な試薬購入に充てる。

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公開日: 2019-12-27  

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