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2019 年度 実施状況報告書

空腹時低血糖カテゴリーにおける新規糖尿病発症のメカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 18K02242
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

尾形 絵美  福島県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (80627307)

研究分担者 島袋 充生  福島県立医科大学, 医学部, 教授 (60271144)
旭 浩一  岩手医科大学, 医学部, 教授 (60274966)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード糖尿病
研究実績の概要

空腹時血糖値 80-125mg/dLの範囲では、血糖値が上昇すると糖尿病発症リスクも上昇すると示されている。しかし、空腹時血糖値 70あるいは 80mg/dL未満での糖尿病発症リスクは明らかにされていない。一方、空腹時血糖値 70mg/dLでは心血管疾患(CVD)発症が増加し、CVD発症と空腹時血糖値の関係はJカーブを示すと報告されている。特定健診をベースにした大規模コホートで空腹時血糖値レベルと糖尿病発症リスクの関係をCVDの有無別に検討した。糖尿病のない特定健診受診者186,749名で、3年間の糖尿病発症の多因子調整オッズ比(OR)を求めた。対象者を空腹時血糖値で8群に分け、85-89mg/dL群を対照とした。全対象者では、
70mg/dL未満(OR 1.80, 95%CI 1.05-3.09)と90mg/dL以上で糖尿病発症リスクが上昇した。CVDなし群は70mg/dL未満(OR 1.96, 95%CI 1.12-3.43)と90mg/dL以上で糖尿病発症リスクが上昇した。CVDあり群では95mg/dL以上で糖尿病発症リスクが上昇した。空腹時血糖値 <70mg/dLは、新たな糖尿病発症ハイリスク群であることが判明した。空腹時血糖値 <70mg/dLでは、糖尿病発症を介したCVD発症リスクも示唆されている。この機序の解明は、糖尿病発症予防の新たなる治療戦略につながることが期待され、空腹時血糖値 <70mg/dLの糖尿病発症機序に関して、特定健診データセットおよび患者コホートデータを用いて解析を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

一般住民コホートにて空腹時血糖値と糖尿病に関する論文を発行している。

今後の研究の推進方策

空腹時血糖値 <70mg/dLの糖尿病発症機序に関して、特定健診データセットおよび患者コホートデータを用いて解析を行っていく。

次年度使用額が生じた理由

次年度、前年度からの繰り越し分と含めて研究の物品費・その他として使用予定である。

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公開日: 2021-01-27  

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