研究課題
基盤研究(C)
本研究では,難消化性オリゴ糖摂取ラットの大腸ALP活性誘導をはじめとする腸内環境調節作用が摂取する脂質の種類により異なり,大豆油食やコーン油食と比べてラード食の条件で作用が高まることを明らかにした。また,オリゴ糖よる大腸ALP活性誘導作用は,摂取脂肪やタンパク質の量が多い条件下で顕著である可能性が示された。これらの結果より,難消化性糖質摂取による大腸ALP活性誘導をはじめとする腸内環境調節作用は,摂取する脂質とタンパク質の種類や量といった栄養条件により異なることが示された。
食物学,栄養学
近年,腸内環境と健康は密接に関与することが知られてきており,その機能調節に関して食生活の面からも幅広く研究されている。一方で,食品成分の機能性は一定ではなく,人の栄養状態や生理状態により変動することが考えられる。本研究より,難消化性糖質摂取による大腸ALP活性増加作用をはじめとする腸内環境調節作用は,摂取する脂質とタンパク質の質や量といった栄養条件により異なることが新たに見出された。