薄手タイツ(パンティストッキング(PS))の重要な性能である審美性では,「素肌脚部らしさ感」と「(視覚的)表面粗さ感」が評価因子として重要視されている.本研究課題の成果として,これらの評価因子が,共に着装脚部の明度分布を用いて定量的に評価できることを明らかにできた.また,PSの設計要素(原糸であるシングルカバード糸の番手(糸太さ)と色彩(特にL*値),ならびに編目密度)を用いた着装脚部におけるSCYによる明度変化分の分布(明度差分布)を推測するモデル式を構築できた.これらの結果を用いて,2つの評価因子を共に満たす明度分布を近似的に再現するPSの設計条件が絞り込める.
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