研究課題/領域番号 |
18K02272
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
橋本 美保 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (60222212)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | カリキュラム / 大正新教育 / 学校経営 / 進歩主義教育 / 実践改革 |
研究実績の概要 |
前年に引き続き、先行研究と一次資料調査を実施して、以下の文献を収集した。 1.19世紀にヨーロッパで生起した新教育情報がアメリカの進歩主義教育運動に影響を与えた事例に関する欧米の先行研究と、進歩主義の学校(シカゴ大学実験学校、コロンビア大学ティーチャーズ・カレッジ附属学校、ウィネトカ公立学校等)で開発されたカリキュラム実践に関する資料。 2.大正新教育期(1912~1937年頃)に日本に流入したカリキュラム・マネジメントに関する情報を掲載した教育雑誌の記事や図書。 3.大正新教育期に新教育運動を主導した師範学校附属小学校(東京女子高等師範学校、奈良女子高等師範学校、東京府女子師範学校、秋田県師範学校、兵庫県明石女子師範学校、広島県師範学校等)およびその影響を受けた公立小学校(富士小学校、倉敷小学校、三国小学校等)の学校改革における学校経営とカリキュラム開発に関する資料。 これらの事項に関して、インターネットを活用した国内文献調査と海外学術データベースによる先行研究の調査、および国立国会図書館、国立教育政策研究所教育図書館、神戸大学、奈良女子大学、秋田大学、広島大学などが所蔵する関係資料の調査を実施し、ILL等を通じて資料収集を行った。 上記に加えて、これまでに収集した実践記録や実践者の自伝、回想録、インタビュー記録などを整理分析して、研究成果の一部を論文にまとめて公表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナ・ウイルス感染拡大の影響で、海外および国内の公共図書館・文書館や学校、個人宅を訪問して資料調査を行うことができなかった。大学図書館などの利用も制限されていたため、資料の調査・収集をインターネットやILLを通じて実施する方法に変更したが、一次資料の収集やインタビュー調査については思うように実施できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、昨年までに実施を予定していた国内および海外資料調査を可能な地域から実施したい。また、引き続きインターネットやILL等を通じて可能な限り関係文献を収集する。コロナウイルス感染拡大が治まらず訪問による資料調査の実施が難しい場合には、国内外の資料所蔵先やインタビュー調査対象者に対するオンラインによる聞き取り調査を実施し、これまでに入手した資料と共に整理分析を進めて、研究成果を発表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナ・ウイルス感染拡大の影響で、海外および国内の公共図書館・文書館や学校、個人宅を訪問して資料調査を行うことができなかった。大学図書館などの利用も制限されていたため、資料の調査・収集をインターネットやILLを通じて実施する方法に変更したが、予定していた海外調査旅費、国内調査旅費、成果発表旅費や資料調査に伴う謝金等を執行できなかったため次年度使用額が生じた。 次年度は、訪問調査が可能となった地域から資料調査を実施して関係文献の収集を行う。状況が改善せず直接訪問による資料調査が捗らない場合のことも考えて、国内外の資料所蔵機関や聞き取り調査対象者とオンライン通信によるインタビュー調査を実施し、謝金を使用してそのデータを整理する。
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