研究課題/領域番号 |
18K02279
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研究機関 | 兵庫教育大学 |
研究代表者 |
石野 秀明 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (80346296)
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研究分担者 |
下里 里枝 関西国際大学, 教育学部, 准教授 (60782183)
川口 めぐみ 高松大学, 発達科学部, 講師 (50815785)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 認定こども園 / 移行前施設による課題と対応策 / 3歳未満児保育と3歳以上児保育 / コロナ禍における行事の在り方 / 特別な配慮を必要とする園児の教育・保育 / 配慮特性と受入の実態 / 専門職の配置 / 園内体制 |
研究実績の概要 |
子ども・子育て新制度の実施を機に,保育所や幼稚園から移行するかたちで,認定こども園の数が急増しており,移行過程での課題と対応策について検討を行ってきた。 2018年度はインタビュー調査により,認定こども園に共通の課題と対応を示す研究モデルとして,①認定児毎の経験差や仲間関係,②多様な背景を持つ保護者の意識の相違を提示した。2019年度は,モデルの中から3歳児保育に焦点を当て,新入園児と進級児,認定児毎の不安と対応,園児全員での振り返りの困難と工夫的を中心に議論を行った。2020年度は,私立幼稚園からの移行園に着目し,3歳未満児への養護,3歳未満児と以上児の遊びを保証する園環境について,課題と対応策を明らかにした。一方でCOVID-19により認定こども園における課題は一変した。これを踏まえ,2021年度はコロナ禍における行事の在り方についてインタビュー調査を実施し,子どもの育ちと保護者への説明,公私による演目の取扱の相違を明らかにした。2022年度は研究全体を通して,認定こども園の課題として「特別な配慮を必要とする園児の教育・保育」の重要性が高まっているとの認識を共有し,全国調査を実施した。園内体制の分析結果として,特別支援教育コーディネーターの配置が低下,看護師については一定の配置,個別の教育及び保育支援計画及び個別の指導計画については活用が拡大していることが示された。 2023年度は,園児の受入と専門職の配置について検討した。結果,①発達障害児以外の受入は限定的,②特別支援教育コーディネーター配置園では自閉症児,ADHD児等の発達障害児,看護師配置園では医療的ケア児を多く受け入れていた。③保育所からの移行園で肢体不自由児の受入が進み,幼稚園からの移行園では特別支援教育コーディネーターが配置される一方,看護師の配置が少なかった。
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