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2021 年度 実施状況報告書

女性被災者の実感を活かした被災者支援の方法再構築

研究課題

研究課題/領域番号 18K02305
研究機関神戸大学

研究代表者

朴木 佳緒留  神戸大学, 人間発達環境学研究科, 名誉教授 (60106010)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード女性被災者支援 / インタビュー調査 / ワークショップ
研究実績の概要

2021年度は新型コロナウィルスの感染が拡大し、調査対象地に出向くことが出来なかった。調査対象地は高齢化が進行している地域であり、「県外者」との対面接触が忌避されたためである。ただし、調査対象地の人々との関係性を保つため、研究協力者が当該地のキーパーソンと連絡をとるなどの努力を続けてきた。
また、現時点までに得たデータ(インタビューにより得た被災女性の経験)を用いて、「ジェンダー視点を取り入れた震災支援を考え合う」ワークショップ案を作成し、研究代表者が居住する県内において試行した。試行は防災士対象と一般市民対象の二つを行った。一般市民対象のワークショップは新型コロナウィルスの感染状況が悪化したため、参加者が少数で、試行プログラムとしての分析は困難であった。防災士対象のワークショップには約30名が参加し、参加者の発言や感想を得ることができた。ワークショップで得た参加者の感想はさまざまであるが、なかでも「防災士としてジェンダー視点が必要であることに初めて気が付いた」「現地の事情、意見の尊重に改めて気が付いた」などの素朴な感想が目立った。今後の災害復興支援プログラムを作成する際の参考資料とすることが可能であると思われる。また、防災士の資格取得のための要件の再検討も必要と考える。
以上は調査対象地への訪問、現地でのワークショップ開催の代替えとして実施したものであり、当初の研究計画には含まれておらず、今後、研究計画の練り直しを行う必要がある。なお、研究協力者は調査データの一部を活用して研究論文を作成した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウィルスの感染防止のため、調査対象地に出向くことが出来なかったため。

今後の研究の推進方策

2022年度は調査対象地に行き、当該地域の人々との交流、インタビュー調査を再開したいと願っている。昨年度には明確に「来訪お断り」のメッセージを得たが、今年度についてはどのような対応を求められるか、また新型コロナウィルスの感染事情が改善されるかどうか等を予測することは難しい。対象地の事情を推し量りながら計画を立てるという方策を取らざるを得ない。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウィルスの感染状況が拡大し、調査対象地に出向くことが出来なかった。また、当該地域からキーパーソンを招き、ワークショップを行なうことも断念せざるを得なかった。以上の理由より、2022年度に調査を行うこととし、2021年度は研究費を使用しなかった。2022年度には調査対象地に協力研究者2名と出向き、地域交流とインタビュー調査を行い、研究をまとめたい。神戸から大船渡への調査旅費(15万円×3名)、2回分の計として90万円を見込んでいる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 「地域包括ケアシステム、コンパクトシティおよび防災集団移転の一 体的展開と住民生活への影響-東日本大震災被災地における住民生活実態調査か ら」2021

    • 著者名/発表者名
      井口 克郎
    • 雑誌名

      医療福祉政策研究

      巻: 4 巻 1 号 ページ: 59-84

    • DOI

      10.20690/jhwp.4.1_59

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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