研究課題/領域番号 |
18K02314
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
山梨 あや 慶應義塾大学, 文学部(三田), 教授 (40439237)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 学校と家庭の連絡 / 通信誌を介した学校の保護者に対する教育 / 社会改良の起点としての「学校と家庭の連絡」 / 戦時下における「学校、家庭、地域の連絡協力関係」 / 「学校と家庭の連絡」の目的に関する地域差 |
研究成果の概要 |
本研究課題の成果は、東京府青山師範学校附属小学校を主軸として近代小学校教育の制度化が軌道に乗る明治中期から、第二次世界大戦敗戦に至るまでの小学校における「学校と家庭の連絡」の理念と実践を歴史実証的に明らかにしたことである。本研究より、「学校と家庭の連絡」は保護者の教育責任を自覚させ、児童に対する教育を学校と共に徹底するだけではなく、地方農村においては「学校と家庭の連絡」を社会改良の起点とする狙いがあり、学校と家庭の連絡を地域社会に結び付ける萌芽があったことが示された。
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自由記述の分野 |
日本教育史、社会教育史
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、従来明治~大正初期に限定されて論じられる傾向があった「学校と家庭の連絡」の理念と実践について、明治中期(1900年代)から第二次世界大戦直後までの長期間にわたって一師範学校附属小学校を定点観測しつつ歴史実証的に明らかにしたことである。「学校と家庭の連絡」に取り組む経緯を地域差も含めて検討したことにより、「学校と家庭の連絡」は保護者の教育責任を自覚させるだけでなく、社会改良の起点とする意図があったことが示された。本研究の学術的意義は、学校がその役割を内部に留めることなく、社会的な視野で学校教育の意義を捉えようとする発想を胚胎していたことを明らかにした点にある。
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