研究課題/領域番号 |
18K02320
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
久保 富三夫 立命館大学, 教職研究科, 教授 (00388084)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 小規模特認校 / 学校運営協議会 / 学校づくり / 地域づくり / 地域コーディネーター |
研究実績の概要 |
2019年度は、大きくは4つの柱で研究活動を実施した。 第一に、学校運営協議会に限らず、これまでの科研費研究での成果を踏まえて、小規模特認校の紹介、研究成果発表を行ったことである。具体的には、日本教育学会近畿地区研究会(「小さな学校」研究、2019年4月20日、神戸大学)において、「『子どもと地域が育つ小規模特認校』の研究」と題して発表した。2019年9月7日には、神戸市立藍那小学校にて講演を行った。この他、複数の新聞社からの取材に対応した。 第二に、2014年度来、毎年度更新している「全国小規模特認校一覧(暫定版)」の改訂作業である。とくに、文部科学省の資料では、学校運営協議会が設置されている学校(CS)名が2016年4月1日現在を最後に公表されていないので、47都道府県・20政令指定都市教育委員会宛てに「『学校運営協議会を設置している小規模特認校』についての調査へのご協力のお願い」(5月10日付)を発送し、回答を踏まえて調査することにより、2019年度における小規模特認校における学校運営協議会設置の最新状況を把握し、前記の「全国小規模特認校一覧(暫定版)」の改訂に反映させた。あくまで、暫定版であるが、2019年度の小規模特認校は537校、そのうちCSは156校である。同「一覧」は、調査訪問時やとくに希望される方に配布している。 第三に、小規模特認校で学校運営協議会が活発に機能している名護市立の2校(小中一貫校)、緑風学園と屋我地ひるぎ学園の協議会を見学する(前者1回、後者2回)とともに地域調査を実施して、協議会が学校づくりと地域づくりに貢献しつつある事実を把握することに努めた。 第四に、CSではないが、地域住民による学校支援が中長期にわたって高い水準で行われている学校として、とくに、宇都宮市立城山西小学校と神戸市立藍那小学校の学校行事への参加や関係者からの聴き取りをおこなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2019年度は、勤務大学の定年退職に関わる諸事と担当授業日の関係、さらに、私事により、当初考えていたように学校運営協議会の見学ができなかった(2校で計3回にとどまった。計画の半分程度であった)。そのため、その遅れを最終年度に挽回する必要が生じている。
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今後の研究の推進方策 |
CS2~3校とそれ以外の2~3校に対象を絞り、研究課題である「小規模特認校における学校運営協議会設置の有効性に関する研究」に接近してまいりたい。ただし、現状は、新型コロナウィルス禍により、ほとんど学校訪問、聞き取り調査などに踏み出せない状態が続いている。
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次年度使用額が生じた理由 |
授業・会議等の校務および私事と調査対象校の学校運営協議会開催日程との関係がうまく調整できず、小規模特認校における学校運営協議会の見学、聞き取り調査が当初計画のように実施できなかったため。 最終年度の2020年度に挽回する。
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