本年度の研究成果として、次の2つをあげることができる。1つ目は、愛知学芸大学及び愛知教育大学が発行していた「学報」(紙媒体に限る)の総目次を作成し、研究成果報告書(基礎的資料集)として刊行したことである。「学報」は、次の五つから構成されていた。①愛知学芸大学「学報」(第1号から第38号)、②愛知教育大学「学報」(第1号から第419号)、③愛知教育大学「学報」号外(第1号から第223号)、④愛知教育大学「学報」号外(教)(第1号から第69号)、⑤愛知教育大学「学報」号外(院)(第1号から第38号)である。全396ページにわたる研究成果報告書(冊子形態)としてまとめ、関係各所に配布した。 もう一つは、研究成果の一部を活用し『愛知県教育史』(通史編、第6巻)を執筆したことである。具体的には、戦前の師範学校を母体として愛知学芸大学の創設、学生定員・志願者数・入学者数・卒業者数の推移、卒業生の進路状況(とくに教員就職者については、学校種別ごとに整理)、小学校教員臨時養成科の設置、学芸専攻科(教育専攻)の設置、愛知学芸大学卒業者に対する教員選考試験の実施状況や県内の小学校教員数に対する占有率の推移、教育職員免許法認定講習会をはじめとするさまざまな教員講習・現職教育に対する関わり方、愛知教育大学への再編や学部改組の状況、国立養護教諭養成所及び養護教員養成課程の設置、教員資格認定試験の実施などである。
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