本研究では、プラグマティズムのシティズンシップ教育と民主主義のテーマについて学校と学びの公共性形成の角度から明らかにした。そして、民主的な市民の形成を「生き方」の学びの視点から探究したデューイのプラグマティズムと進歩主義の教育思想が、ヨーロッパや東アジアの思想と実践の中で発展的に受容され展開してきたことを比較し考察した。なかでも、オランダ出身の教育哲学者であるビースタの民主主義教育の議論や、東アジアにおける民主的な学校と学びの思想を取り上げて論じた。それによって、今日、国際規模で脚光を浴びる主権者教育、政治教育、シティズンシップ教育の哲学的・実践的課題について新たな知見を提供することができた。
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