研究課題/領域番号 |
18K02356
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
小林 亜子 埼玉大学, 人文社会科学研究科, 教授 (90225491)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | フランス革命 / 公教育 / 総裁政府 / 革命戦争 / 併合地 / 姉妹共和国 |
研究成果の概要 |
フランス革命期、フランスは隣接地を併合し、その外周には姉妹共和国を樹立していた。この時期に採択された公教育組織法(1795)は併合地にも施行され姉妹共和国にも影響を与えた。本研究はフランス側未刊行史料のみでなく当時の併合地・姉妹共和国側の史料についても調査を行い、当該地域の研究者によっても未解明だった併合地・姉妹共和国の公教育関係史料をフランス国立公文書館に発見しただけではなく、併合地・姉妹共和国側に残る史料の存在もつきとめ、当該時期の公教育組織法の施行・受容と伝播の具体像を明らかにした。さらに公教育を通してのフランス革命の国外への影響という視点から国際学会で報告を重ね国際比較研究に貢献した。
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自由記述の分野 |
歴史学・教育史
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
フランス革命後半期に採択された公教育組織法(1795年)は革命後初の総合的体系的公教育法として施行されたが、この時期の公教育の実態を知るための刊行史料がなくフランスにおいても研究が行われていなかった。本研究は併合地や姉妹共和国も含む公教育関係手稿史料がフランス国立公文書館に未整理で保存されていること、当時の併合地等にあたる地域にも様々な史料が残されていることを解明し、これら未刊行史料の分析により、公教育組織法が総裁政府期に併合地にも施行され姉妹共和国にも影響を与えたことを明らかにした。公教育という視点から革命の伝播と受容を捉え直し、啓蒙思想とフランス革命をめぐる古典的問いに新たな光をあてた。
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