本研究では、現代中央アジアにおける社会教育の理論と実践をもとに、地域特有のディシプリンと実践知を描き出すことを目的としている。2022年度も新型コロナウイルスの影響により、海外での調査や資料収集の実施を見合わせた。研究の最終年度となり、総括の会議やフォローアップ調査を進めることができればと考えていたが、海外渡航を見合わせたため、関連書籍や資料の分析、オンラインミーティングやメールなどを活用し、ウズベキスタンの研究者及び英国の研究者との情報交換、資料収集を行った。本研究プロジェクトでは、これまでの研究成果の整理、フォローアップの意見交換、情報収集を進めたうえで、最終的に書籍等の刊行を計画している。書籍等の刊行に向けては、最新の情報を把握しながら現地研究者と意見交換も継続する予定である。研究プロジェクトに関する具体的な内容については、これまで中央アジアやヨーロッパにおける「自立・統合」についての資料収集、分析を進めていたが、今般の中央アジア、ヨーロッパでは新型コロナウイルス感染症の影響のみならず、ウクライナ侵攻が大きなインパクトを与えているといえる。この点は本研究プロジェクト開始時にはなった重要な点であり、このインパクトが社会における「自立・統合」、中央アジアとヨーロッパの社会教育概念にどのような変化を引き起こしているのか、という点も含めて、本研究プロジェクトの総括を行った。本研究成果は書籍、報告書、または論文などの形で示していく予定である。
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