本研究により、欧州での移民・難民に対する実践には、欧州の社会教育学の概念や理論とそれに根差す実践の存在が示された。欧州で構築されている一定のエリア型ディシプリンと実践知が地域外でどう援用できるかの点については、中央アジア諸国の社会教育学を欧州の社会教育学とどう近接、接合できるかという点が課題として残った。欧州の社会教育学と中央アジアの社会教育学の理論、概念が一様ではなく、ウズベキスタンでは教育と社会的支援、社会事業、福祉の境界がドイツやスウェーデン等のSocial Pedagogyとは異なり、より明確であると思われる。この概念や理論がウズベキスタンの関連実践にも影響を与えていると推測された。
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