研究課題/領域番号 |
18K02382
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研究機関 | 宮城教育大学 |
研究代表者 |
本図 愛実 宮城教育大学, 大学院教育学研究科高度教職実践専攻, 教授 (70293850)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | well-being / 教員政策 / 国際標準からの自律と近接 |
研究実績の概要 |
(1)アメリカにおける効果的学校論から効果的教師論が派生してきた状況について、「学校の「効果」に関する問いの変容」としてまとめた。編著書『グローバル時代のホール・スクールマネジメント』の一章となる。2020年7月刊行予定(ジダイ社)である。 (2)教員に関するグローバルスタンダート生成の分析の結果について、「OECDが描く教師像-well-beingという『アイディア』の中で」として、宮城教育大学教職大学院紀要創刊号に発表した。well-beingという教員政策の国際標準からの近接と自律の可能性を自己有用感を掲げるローカルな学校経営の成功例にみいだした。 (3)世界教育学会(WERA)2020年大会発表(当初2020年7月開催予定、於スペイン)にむけ、①Curriculum Policy in Japan-International Baccalaureate as Global Reference (国際バカロレアの影響とそれらと適度な距離をおきつつ展開されている日本のカリキュラム政策および教員政策についての分析)、②The management process as the effective school and the system(県内A自治体の学力向上策と学校経営ならびに教員の資質向上策の展開)としてシンポジウム発表の一発表として応募した(発表自体は単独)。 (4)教員の資質能力伸長について、授業改善の点から現職院生とともに「探究の過程」の可視化について検討し大学紀要論文に共著としてまとめた。 (5)日本教育経営学会の依頼により、アメリカ教員評価に関する著書について書評を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
(1)編著書『グローバル時代のホール・スクールマネジメント』2020年7月刊行予定(ジダイ社)、「OECDが描く教師像-well-beingという『アイディア』の中で」宮城教育大学紀要第1号(pp.39-49)として社会的発信を行うことができた。 (2)教員養成における国際標準からの近接と自律の可能性について、①自己有用感、公正への貢献を求める国際標準という言説的制度論からの分析(アイディアの政治)、②学力向上に成功した、県内A自治体における「自己有用感と期待」の学校づくりの分析、から一定程度迫ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
教員の資質能力と社会的認知(教職アクレディテーション)について、構造主義と構成主義を対比させながら検討する。具体的には教育職員免許法の展開と改正という観点から、静態的部分と動態的部分を区別しその在り方を探る。
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次年度使用額が生じた理由 |
・世界教育学会(WERA)(2020年7月開催予定、於スペイン)に使用予定であったが、新感染症対応で一年延期となった。 ・OECD調査を行う予定だったが、海外渡航が自粛となっている。
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