研究課題/領域番号 |
18K02385
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
|
研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
松川 誠一 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (20296239)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 金融社会化 / ジェンダー / 金融ケイパビリティ / 金融リテラシー / 経済社会化 / 物質主義 / 金融自己効力感 / 子ども |
研究成果の概要 |
10歳代前半(小5~中1)の子供とその母親を調査対象として、子供の金融ケイパビリティとそれに影響を与える諸要因についてインターネット経由で質問紙調査を実施した。(1)小学校高学年の段階で定期・定額のお小遣いを与えるという親の金融社会化行動に対しては、世帯所得と父親学歴、新聞購読という階層的な属性が影響を与えていた。(2)他方、子供の物質主義的な態度については、家庭の社会経済的地位に関する諸変数は影響をほとんど与えていなかったが、性別によって異なる効果を持つ変数があることや子供のジェンダー意識が影響力を持つことから子供の金融社会化プロセスにジェンダーバイアスが存在する可能性が示唆された。
|
自由記述の分野 |
ジェンダー研究、フェミニスト経済学、経済社会学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
金融リテラシーの水準が人々の長期的な経済厚生や一国のマクロ経済の動向に影響を与えることに関心が集まっているが、金融リテラシーがどのようにして身についていくのかという金融社会化の研究は青年期以降を対象としたものがほとんどであることを鑑み、本研究では10歳代前半の子供を対象として金融社会化の初期段階の現状を明らかにすることを目的とした。この時期における金融的な活動に関わる知識・技能・態度とそれに影響を与える諸要因の関係性を明らかにすることを通して、人々の金融リテラシーを改善するために効果的な政策を考える際の基礎的なデータを提供している。
|