研究課題/領域番号 |
18K02395
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研究機関 | 県立広島大学 |
研究代表者 |
増田 広美 (植村広美) 県立広島大学, 地域創生学部, 教授 (10614000)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 中国 / 高等職業教育 / 専門職大学院 |
研究実績の概要 |
今年度においても新型コロナウイルス感染症の蔓延から中国への入国制限が継続され、現地での資料収集すら実施することができない状況の中、これまで収集した資料、データ及びインターネットで入手した同課題に関わる論文等に基づき、以下の考察を行った。 1年目では近年の高等職業教育制度の概要、特徴、改革動向を整理するとともに、中等職業教育との共通点や相違点を探り、2年目では大学院レベルに焦点をあて、従来の大学院との比較の観点から2009年に開設された専門職大学院にみられる特質を考察し、同時に、専門職大学院への進学者の大幅な量的拡大の傾向を指摘した。3年目では、量的拡大に伴って制度的構造、教育内容など質的な変化に着目したところ、従来の大学院教育とは異なる専門的知識・技能を習得した人材育成目標が掲げられ、企業と連携したインターンシップ研修をはじめ実践的な取組みが新たに導入されている点を指摘した。 これらの考察をふまえ、4年目では中国国内で発表された関連する論文をレビューした。その結果、近年における専門職大学院が大幅な量的拡大を遂げる一方、就職難という社会情勢も相俟って、全日制専門職大学院卒の就職率も高いとは言えない状況であること、専門職大学院の学生であっても必ずしも高い研究能力ないし実践的な技能を有しているとは限らないこと、専門職大学院へ進学したにもかかわらず、卒業後の進路と学んだ専門分野が必ずしも一致する訳ではない等の課題が指摘された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍において、研究フィールドとなる中国での調査研究が実施できないため、研究を進めることが難しい状況にある。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究においても日本と中国に焦点をあてた考察となるため、入国制限の解除を待ち、中国での調査研究の実施に備えたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
R3年度においても新型コロナウイルス感染症の蔓延から、中国での調査研究を実施できなかった。今後、入国制限が解除されてから、現地での調査研究を進めていきたい。
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