研究課題/領域番号 |
18K02396
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研究機関 | 東洋学園大学 |
研究代表者 |
末藤 美津子 東洋学園大学, 東洋学園大学グローバル・コミュニケーション学部, 教授 (10460304)
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研究分担者 |
市川 桂 都留文科大学, 文学部, 特任講師 (60754546)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | カリフォルニア / 多言語教育 / バイリンガル教育 / バイリンガル教員 / イマ―ジョン・プログラム |
研究実績の概要 |
提案58は「カリフォルニア多言語教育法」という名称で広く知られていたが、その正式名称は「グローバル経済に向けたカリフォルニア教育計画」というもので、2017年7月より法的効力をもつこととなった。今年度はその実施状況を、資料の分析並びに現地調査を通して明らかにすることに努めた。 第一に、資料の分析としては、行政文書、ニュースレター、新聞、雑誌などの資料を収集し、検討した。その研究結果については、デュアル・ランゲージ・イマージョン・プログラムの実施状況、州バイリテラシー標章の実施状況、バイリンガル教員の不足問題という三つの視点に着目し、学会発表や論文執筆を通して、その成果を広く公開してきた。さらに、バイリンガル教員不足の問題は、カリフォルニア州の教員養成制度とも関わる大きな問題であることから、バイリンガル教員の資格と養成というテーマで、次年度以降も引き続き研究を継続していく。 第二に、「グローバル経済に向けたカリフォルニア教育計画」が実施されることとなり、カリフォルニア州の公立学校の現場でどのような教育が行われているのかを知るために、現地調査を実施した。英語以外の言語教育プログラムのうち、当該言語を母語とする子どもがその地域に少ないものと、当該言語を母語とする子どもがその地域のほとんどを占めるものという二つの異なるプログラムに着目し、現地調査を実施し、その結果をまとめているところである。その成果は次年度の学会発表や論文執筆として広く公開する予定である。次年度以降も引き続き、現地調査を継続し、データ収集に努めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「グローバル経済に向けたカリフォルニア教育計画」(「カリフォルニア多言語教育法」)の実施状況について、資料の分析ならびに現地調査の双方ともにおおむね順調に進展している。 資料の分析においては、「グローバル経済に向けたカリフォルニア教育計画」を推進していくうえで、何が問題となっているかが浮かび上がってきた。いくつかある課題の中でも、バイリンガル教員の不足が最大の課題と思われることから、次年度以降、この問題を研究テーマの中心として取り上げていく予定である。 現地調査においては、今年度は、英語以外の言語教育プログラムのうち、当該言語を母語とする子どもがその地域に少ないプログラムについて調査ができたので、次年度は、英語以外の言語教育プログラムのうち、当該言語を母語とする子どもがその地域のほとんどを占めるプログラムについて調査を実施する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
資料の分析においては、カリフォルニア州のバイリンガル教員の資格と養成について、研究を進めていきたい。まず、カリフォルニア州の教員養成制度の概要を押さえたうえで、バイリンガル教員の資格と養成の歴史と現状を明らかにしたい。さらに、バイリンガル教員の資格と養成は英語学習者の教員資格と教員養成ともかかわってくるので、そのあたりのことも検討していきたい。研究成果については、随時、学会発表や論文執筆を通して公開していく。 現地調査については、英語以外の言語教育プログラムのうち、当該言語を母語とする子どもがその地域のほとんどを占めるプログラムについて調査を実施する。そのうえで、先に現地調査を実施した、英語以外の言語教育プログラムのうち、当該言語を母語とする子どもがその地域に少ないプログラムとの比較検討も行っていきたい。研究成果については、随時、学会発表や論文執筆を通して公開していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初、計画していたノートパソコンの購入を行わなかったため、次年度使用額が生じた。今年度、ノートパソコンを購入したい。
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