研究実績の概要 |
2020年度はコロナ禍においてフィールド調査を実施することができなかったため、学会発表や研究会へ積極的に参加し、また論文を執筆するなどしてこれまでの知見を広く共有する活動を行った。特に、2016年から『アフリカ潜在力』(科研費基盤S, 代表:京都大学 松田素二教授)のプロジェクトに参加し、教育・社会班のメンバーとして、在来知がいかに学校運営や学校教育継続に活かされているか、都市部低所得者層地域における住民の学校運営について、コンヴィヴィアリティ(共生のための実践)の概念を援用し研究を深化させた。これは、本研究の低学費私立校による学校形態の多様化とカリキュラムの基準化、公立小学校の空洞化の研究に深い洞察を与えてくれたと考える。加えて、これまでの研究枠組みも見直すため、積極的に理論研究も行った。成果としての出版物には、Asayo Ohba (2021) Community schools providing the tools for conviviality in urban Kenya. In: ShokoYamada, Akira Takada, and Shose Kessi (eds.) Knowledge, Education and Social Structure in Africa, Bamenda: Langaa, Chap.8 が挙げられる。またオンラインによる学会発表に積極的に参加し発表した。①第31回国際開発学会全国大会、2020年12月5日-6日、②第31回国際開発学会全国大会 ラウンドテーブル、2020年12月5日-6日、③第26回アフリカ教育学会、2020年9月26日-27日、オンラインなど。フィールド調査が難しい中においても、既存のデータを活用し意見交換を活発に行いながら分析を深めることができた。
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