研究課題/領域番号 |
18K02428
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研究機関 | 大阪商業大学 |
研究代表者 |
尾場 友和 大阪商業大学, 公共学部, 講師 (50781374)
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研究分担者 |
尾川 満宏 愛媛大学, 教育学部, 准教授 (30723366)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 教育社会学 / キャリア教育 / 職業への移行 / 生徒文化 |
研究実績の概要 |
令和元年度では、前年度に検討した量的調査に使用する質問紙を作成・実施し、本格的な検討に入る準備として基礎的な統計処理を行った。具体的には、質問紙を印刷し、昨年度に趣旨説明を行った調査協力校のほか、新たに調査協力校を加え、実施時期に関する打ち合わせを行い、正式な依頼を行った。最終的には、調査は4地点とし、工業科、商業科などの専門科を中心に普通科、総合学科などを含む高校3年生対象に実施した。また、最新の研究情報収集するため、日本子ども社会学会第26回大会(於 東京成徳大学)や日本教育社会学会第71回大会(於 大正大学)のほかに、25th Taiwan Association of Sociology of Education Annual Conference(於 National Chi Nan University(台湾) )に参加し、国内外の研究者から有益な資料の提供を受けた。 これらを踏まえ、調査報告の第1報として、中国四国教育学会第71回大会(於 松山大学)で「地域特性に着目した高校生のキャリア意識分析:西日本の都市と地方の高校生調査からの報告」を発表し、生徒の職業観やキャリア意識、職業への準備状況と日常生活の実態を明らかにし、変数間の関連や規定要因について2地点間の検討を行った。こうした成果は、「教育学研究紀要」(中国四国教育学会,第65巻)に投稿・発表するとともに、「教育と社会研究会」(於 大分大学)で、さらにデータを整理し、全ての調査データを投入した基礎的な集計結果を報告し、関連分野の研究者から今後の分析視角について助言をいただいた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
データの分析にあたって、調査協力校へ意見を聴取する予定にしていたが、新型コロナウィルスの感染拡大により、ヒアリング調査の依頼が困難になった。それゆえ、最新の統計データやメディアなどを用いながら、データの分析視角について検討している。 また、若者グループへの調査についても、新型コロナウィルスの感染拡大により接触が困難となったが、新型コロナウィルスの感染終息後に聞き取りができるように、準備を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究課題の推進にあたっては、アンケートで得られた生徒の職業観、社会観、キャリア意識、地元意識、職業への準備状況等から、変数間の関連やキャリア形成にかかわる規定要因について検討する。その結果については、学会発表により成果報告を行い、ピアレビューにより分析精度の質を高める。 なお、新型コロナウィルスの感染終息に対する見通しは、現在のところ立っていない。そのため研究の推進にあたっては、状況に応じて柔軟に対応する。
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次年度使用額が生じた理由 |
3月に予定していた出張がコロナウィルスの感染拡大により延期することになった。次年度使用額は、感染が終息次第、調査協力校へ調査データに対して聞き取りを行うための出張旅費に充当させる予定にしている。
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