研究課題/領域番号 |
18K02434
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
宮里 暁美 お茶の水女子大学, 人間発達教育科学研究所, 教授 (40738134)
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研究分担者 |
刑部 育子 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 准教授 (20306450)
山崎 寛恵 お茶の水女子大学, 人間発達教育科学研究所, 研究協力員 (40718938)
内海 緒香 お茶の水女子大学, 人間発達教育科学研究所, 特任講師 (60735306)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 保育 / こども園 / カリキュラム / 開発 / 教育標準時間外 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、「地域・社会に開かれた教育課程」の視点から認定こども園における教育・保育カリキュラムを開発することである。とくに本研究では「教育標準時間外」(1号認定こども降園後の夕方の時間)の保育カリキュラムの可能性を重点に探求する。具体的には、(1)全国の認定こども園の教育標準時間外の保育の実態調査、夕方の時間の過ごし方について国内で先駆的な実践を行ってきたこども園の訪問調査と暗黙に行ってきた実践の可視化、(2)調査結果を活かしたこども園の教育・保育カリキュラムを開発し、実践試行、検証、改善、実施、モデルカリキュラムの提示までを目標に進めることとする。 (1)の一つ目として、国内の代表的な認定こども園の教育標準時間外の保育の実態調査を進めるため、平成30年度(3年間のうちの初年度)は、教育標準時間外の保育に関する実態、課題を質問紙による予備調査によって把握し、本調査につなげることとした。質問紙調査項目を代表者、分担者3名の全員で作成し検討し、10園に配布し6件回収した。 また、当初計画には無かったが、東京都私立幼稚園教育研修会分科会「預かり保育 ~子どもの一日をデザインするという考え方に立って~」(本年度7月実施)の講師依頼があり、宮里・内海・山崎が担当した。分科会参加者は約120名であり、東京都私立幼稚園の預かり保育の実態と担当保育者の課題意識を捉えることができた。2019年度も続けて依頼されている。 (1)の二つ目として、訪問調査(保育活動の観察及びインタビュー)を行い、本年度2園で実施した。引き続き、他の園でも訪問調査を行う予定である。 (2)カリキュラム開発では、(1)調査結果を活かしてモデルカリキュラムを作成、試行、検証、改善、実施するのは、調査結果が出てから行うこととなっており、来年度以降を予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究初年度の平成30年度は、全国の認定こども園の教育標準時間外の保育の実態調査、夕方の時間の過ごし方について国内で先駆的な実践を行ってきたこども園の訪問調査を行ったが、実態調査(質問紙調査)については、予備調査の分析がこれからで、来年度以降の本調査になったこと、訪問調査については、目標よりもすくない数の訪問調査であったが、内容が充実しており、その分析に先立つインタビューデータの文字起こしに予想以上の時間がかかったため、作業が計画よりもやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度の調査と分析に十分な時間を確保できず、少し遅れているが、調査計画としては令和元年にもまたがっているため、その分の遅れを平成31年度に取り戻せると考えている。 質問紙調査については、調査の返答件数が当初の予定より少ない事態が生じてしまった場合を想定し、東京都私立幼稚園連合会が開催する教育研究大会において、本研究グループが担当する分科会への参加者を対象として、質問紙調査の内容に該当する情報を収集する対応策を計画している。
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次年度使用額が生じた理由 |
調査、分析がやや遅れている部分について、予算としても次年度使用と一部なっている。特に、繰り越し分としては、平成30年度に予定していた訪問調査が目標より少なく、訪問にかかる諸経費(旅費、データ収集用物品など)が支出されなかったことが主たる理由として挙げられる。令和元年度にはその分を取り戻す計画で、予算も次年度使用の部分も含めて、本年度は計画通り進行する予定である。
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備考 |
【メディア】1.宮里暁美(2018年3月)NHK「すくすく子育て」2.宮里暁美(2018年毎月発行)赤ちゃんとママ社「子どものまなざし・親のまなざし」連載
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