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2019 年度 実施状況報告書

リスクを伴う外遊びが幼児の発達に及ぼす影響:保護者と保育者の意思決定過程の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18K02441
研究機関広島大学

研究代表者

杉村 伸一郎  広島大学, 教育学研究科, 教授 (40235891)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード遊び / 怪我 / 養育態度 / 遊びに対する価値観 / 保育 / 幼児 / 発達
研究実績の概要

幼児がリスクを伴う外遊びを行うことにより諸能力がどの程度発達するのか、を検討するために,下記の2つの方向から研究を進めた。
一つは,杉村他(2018)において,保護者用リスクマネジメント評価尺度と幼児の自己制御能力(自己主張,自己抑制,注意の移行,注意の焦点化)との関係を調べたところ,月齢を統制した偏相関では,最も高い箇所でも .146と弱い相関しかみられなかった。そこで異なった自己制御能力の内容(Classroom Self-Regulation, Interpersonal Skills, Social Play-Interaction, Engagement, Social Problem Solving)を検討するために,CBRS (Child Behavior Rating Scale, Bronson et al., 1990; Matthews, Ponitz & Morrison, 2009) の翻訳およびバックトランスレーションを行った。
もう一つは,Nikiforidou (2017) を参考にし,幼児がリスクのある遊びにおいてどのようにリスク認知とリスクテイキングを行うかとともに,保育者が幼児のリスク認知をどのように評価しているかを検討した。リスクのある遊びの選択(リスク認知)は,すべり台やブランコでは年少児でも正答率が90%前後であったが,坂上りは年少児33%,年長児71%と低かった。また,すべり台やブランコでも,判断の理由の言語化においては年齢差がみられた。さらに坂上りでは,リスク認知が正確な子どもほどリスクテイキングを行わないことが明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

2月後半から3月末にかけて,昨年の12月にリスクマネジメントの研修を行ったいくつかの園で,各園におけるリスクマネジメントの問題点を明らかにするための聞き取り調査を実施する予定であったが, 新型コロナウイルスの感染が拡大しつつあり,感染予防のために訪問を延期したため。

今後の研究の推進方策

昨年度末に実施する予定であった,各園におけるリスクマネジメントの問題点を明らかにするための聞き取り調査を,新型コロナウイルスの流行状況を見ながら,できるだけ早い時期に実施する。それとともに,完全に終息せず,園での観察や面接が困難な状況が継続するようであれば,内容の一部を変更し,インターネット調査や質問紙による調査に切り替える。

次年度使用額が生じた理由

主な理由は下記の3点である。4点目以外に関しては,できるだけ早急に実施する予定である。
(1)2月後半から3月末にかけて,昨年の12月にリスクマネジメントの研修を行ったいくつかの園で,各園におけるリスクマネジメントの問題点を明らかにするための聞き取り調査を実施する予定であったが, 新型コロナウイルスの感染が拡大しつつあり,感染予防のために訪問を延期したため。(2) 昨年度予定していたインターネット調査の実施が遅れているため。(3) 英語論文の執筆が遅れているため,英文校閲料等を使用していないため。(4) 3月上旬の日本発達心理学会第31回大会が,新型コロナウイルスために参加できず,旅費・宿泊費を使用しなかったため。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Relationship between the frequency of social pretend play and self-regulation.2019

    • 著者名/発表者名
      Fuji ,S., & Sugimura, S.
    • 学会等名
      The 20th Pacific Early Childhood Education Research Association (PECERA) Conference
    • 国際学会

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公開日: 2021-01-27  

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