本研究における学術的意義は下記の通りである。先ず第一にこれまで調査が行われていない保育者の就労環境・生活状況・健康状況の一括把握を可能とした点である。我が国における子育て支援は長きにわたり実施されてきたが、その根幹を支えるべき保育者調査はまだまだ十分ではなかった。第二に研究期間内に新型コロナウイルス感染症の感染拡大があり、コロナ禍での保育者の置かれている状況把握を可能とした点である。第三に、離職が抑制できる要因であるpositive devianceを探索することを研究の主軸としたため保育業界との連携・応用が容易となった点である。
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