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2019 年度 実施状況報告書

幼稚園における預かり保育が家庭での子育てや子どもの発達に与える影響

研究課題

研究課題/領域番号 18K02453
研究機関目白大学

研究代表者

荒牧 美佐子  目白大学, 人間学部, 准教授 (80509703)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード子育て支援 / 預かり保育
研究実績の概要

今年度は、預かり保育の実施・利用実態について明らかにすることを目的とし、東京都内の私立幼稚園10園の園長を対象とした面接調査の実施を予定していた。ただし、2019年10月より開始された幼児教育・保育の無償化において、幼稚園の預かり保育もまたその対象となることが確定したことにより、この時期を境に、従来よりも保護者の就労による利用が増加するなど、預かり保育の現場の状況が大きく変化することが予想されたため、無償化の開始時期を避けて、年度末での調査実施を計画した。しかしながら、新型コロナウィルス感染拡大により、年度内における調査実施の中止を余儀なくされ、園長への面接調査は、次年度に持ち越すこととなった。
そして、今年度は、預かり保育を利用している保護者を対象とした質問紙調査票の作成を予定していたが、項目の選定に際して、本研究の計画に先立って実施された調査から得られたデータをもとに再分析を行い、論文にまとめた。この調査は、幼稚園児を持つ472名の母親を対象とし、2時点にわたる縦断的な質問紙法によって実施されたものである。先行研究より、預かり保育の利用が就労目的か否かによって、母親の育児感情との関連に違いがあることが想定されたため、就労を理由に利用している対象者を除いた上で、幼稚園における預かり保育の利用が、母親の育児負担感や養育態度に影響を与えるかどうかについて検証を行った。その結果、預かり保育の利用による育児への負担感軽減の効果は認められなかったが、利用頻度の高い群は、低い群と比較して、子どもに対してより受容的な養育態度を取るようになることが確認された。この結果を前提とし、預かり保育の利用が保護者の養育態度に影響を及ぼす要因についても、今後の調査によって明らかにしていくこととする。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2019年度中に実施する予定であった首都圏における私立幼稚園約10園を対象とした面接調査の実施は、幼児教育・保育の無償化開始及び新型コロナウィルス感染拡大により次年度に持ち越すこととした。

今後の研究の推進方策

2020年度は、幼稚園園長を対象とした面接調査とともに、実際に預かり保育を利用している保護者に対する質問紙調査の実施を予定している。ただし、新型コロナウィルス感染が拡大している状況に鑑み、対面や紙媒体での調査をオンラインでの実施に切り替えるなど、できるだけ幼稚園や保護者への負担がかからないように配慮すべく、具体的な調査方法を見直すこととする。

次年度使用額が生じた理由

調査の実施にあたって、音声データや数値データの入力代金等に使用する予定である。そして、調査によって得られた知見については学会にて発表することを予定しており、そのための学会参加費、出張費に充てる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 幼稚園における預かり保育の効果検証 : 子どもへの養育態度を指標に2020

    • 著者名/発表者名
      荒牧美佐子
    • 雑誌名

      目白大学総合科学研究

      巻: 16 ページ: 47-57

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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