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2022 年度 実施状況報告書

こども密度のGPS分析から提案する「自由に遊べる」保育施設園庭

研究課題

研究課題/領域番号 18K02482
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

高木 真人  京都工芸繊維大学, デザイン・建築学系, 准教授 (10314303)

研究分担者 佐久間 治  九州工業大学, 大学院工学研究院, 嘱託教育職員 (80251627)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2024-03-31
キーワードこども / 外遊び / 保育施設 / GPS / 密度 / 移動距離
研究実績の概要

本研究は、こどもたちが密になって遊んでいる状態を分析するものであるため、2022年度も引き続きcovid-19の影響を受けて研究をあまり進展させることはできなかった。こどもたちが活発に遊びやすい気候である10-11月にDH園での調査を予定していたが、covid-19の第8波が拡大してきたためこの調査を実施することができず、やむなく2023年度に延期している。
本研究で調査対象としているDH園には、ほとんどがオープンスペースで構成された〈芝生広場〉、自然豊かな里山〈山の遊び場〉、砂場や遊具が多く配置された〈園舎前の園庭〉、という3つの異なるタイプの遊び場がある。2021年度までの調査・分析からは、以下のことが明らかになっている。
①こどもたちを自由に外遊びさせた場合の時間あたり移動距離は、〈芝生広場(低密度)〉→〈芝生広場(高密度)〉→〈山の遊び場〉→〈芝園舎前の園庭〉の順番で移動距離が多くなっている。
②こどもたちが特に活発に遊ぶ〈芝生広場〉において、5歳児だけ遊んでいる〈低密度〉の状態と、3,4,5歳児が一緒に遊んでいる〈高密度〉の状態を比較すると、〈高密度〉時における5歳児の時間あたりの移動距離は大きく減少している。
以上の結果を踏まえると、〈芝生広場〉において、3歳児だけ遊んでいる〈低密度〉の状態と、3,4,5歳児が一緒に遊んでいる〈高密度〉の状態を比較した場合にも、時間あたりの移動距離が減少すると思われるが、その減少の度合いはさらに大きくなるのではないかと予測される。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

年齢別にみた比較調査について、2022年度はcovid-19の影響により実施できなかったため、2023年度に延期した。そのため研究の進行はやや遅れている。

今後の研究の推進方策

DH園における〈芝生広場〉はほとんどがオープンスペースで構成されている。この〈芝生広場〉で、3,4,5歳児が一緒に遊んでいる〈高密度〉の状態、3歳児だけ遊んでいる〈低密度〉の状態、それぞれにおいて時間あたりの移動距離がどの程度となるか比較分析する。以前、3,4,5歳児が一緒に遊んでいる〈高密度〉の状態と5歳児だけ遊んでいる〈低密度〉の状態を比較した際には、移動距離の減少を確認できたが、この減少の度合いが3歳児ではより大きいのではないかと予測している。そして、これまでの研究を総括し、また、オープンスペース・砂場・遊具などをどのように組み合わせればみんなが自由に遊べる園庭を計画できるかを提案したい。

次年度使用額が生じた理由

2022年度は、covid-19の影響により保育施設での調査を実施できなかったため、 次年度使用額が生じた。2023年5月以降はcovid-19も5類に移行し、2023年度はこの調査を実施できる見込みとなっており、その調査・分析の費用や学会・シンポジウムの参加費用として使用する予定である。

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公開日: 2023-12-25  

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