研究課題/領域番号 |
18K02512
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研究機関 | 川崎医療福祉大学 |
研究代表者 |
入江 慶太 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 講師 (10508972)
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研究分担者 |
笹川 拓也 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 准教授 (00413518)
尾崎 公彦 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (40270003)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 病棟保育士 / 専門性 / 養成カリキュラム |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、病棟保育士の専門性を特定し、その基礎となる力を学生が身に付けるための養成カリキュラムを開発することである。本年度は3年計画の最終年にあたる(新型コロナウイルスによる影響で、1年間の研究延長を受理されている)。本年度は、学会発表とアンケート調査の分析を主に行った。 学会発表は2学会(日本保育学会・日本保育者養成教育学会)において、病棟保育士の専門性、キャリア支援、病棟保育士の養成に関する発表を行い、意見交流と情報共有を行った。 アンケート調査分析では、4月末締切の病棟保育士の専門性に関するアンケートを回収し、結果を確定させた。病棟保育士の専門性として6つ(子どもに関わる姿勢、医療的知識・技術、多職種連携、発達支援、生活支援、専門職としての責務)を特定し、「認定資格を持つ病棟保育士」と「認定資格を持たない保育士」の比較および経験年数3群(7年未満、7年以上15年未満、15年以上)による比較、雇用形態(正規職員、臨時職員)による比較など、SPSSを用いてそれぞれの専門性におけるt検定や分散分析を行い、専門性の傾向を把握した。 結果として、経験年数が高くなればなるほど「他職種連携」についての意識が高くなること、認定資格を持つ病棟保育士は認定資格を持たない病棟保育士に比べて「専門職としての責務」を強く意識していること、正規職員の方が臨時職員よりも「他職種連携」や「専門職としての責務」を高く意識していることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本来の研究実施計画では、本年度、特定した病棟保育士の専門性項目をもとに病棟保育士の新しい養成カリキュラムを開発し、成果を報告書にまとめることになっていたが、新型コロナウイルスの影響による昨年度の遅れが響き、実施に至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
延長受理の来年度は、これまでの研究結果を反映した病棟保育士の養成カリキュラムに着手する。そして、成果を学会誌投稿や報告書にまとめ、今後の課題について検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍により研究の進捗が滞ってしまったことや、学会発表等に係る旅費が執行できなかったことが主な原因である。 次年度は、研究発表や投稿論文を作成するノートパソコン、補助モニター等の物品費の使用、データ処理要員や専門的知識の提供に関する人件費・謝金の執行、また、統計処理ソフトSPSSや文房具等の消耗品購入、研究報告書の作成費を計画している。コロナ禍が収まれば研究結果の検証のための旅費の執行も行っていく。
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