研究課題/領域番号 |
18K02513
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研究機関 | 四国大学 |
研究代表者 |
下坂 剛 四国大学, 生活科学部, 准教授 (30390347)
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研究分担者 |
姫田 知子 四国大学短期大学部, その他部局等, 講師 (30612056)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 父親の育児関与 / グラウンデッド・セオリー・アプローチ / 夫婦関係 / 主観的幸福感 / 多母集団同時分析 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,質的研究として父親,母親双方の視点から家事・育児分担の状況を縦断的に面接調査して夫婦関係と子育て環境の関係を検討すること,量的研究として夫婦ペアレンティング,父親の育児関与,夫婦満足度の関連性を検討することであった。 2021年度は,質的研究の面接調査にもとづく研究成果を2022年3月の発達心理学会において,研究分担者とともにWebにて発表した。この面接調査による研究は,修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチによって理論モデルを構築し,現在,研究分担者がメインとなり,査読誌への投稿準備を進めている。 量的研究については,本研究の主目的であった縦断データを取得するため,2021年7月から9月にかけて,複数の認定こども園の保護者を対象に800組以上の就学前の乳幼児をもつ夫婦に調査依頼を行ったものの,1時点目で十分な回答が得られたのは100組に満たず,約半年の間隔を空けて実施予定であった2時点目の調査では十分な回答数が見込めないと判断したため,調査実施を見送ることになった。1年の延長期間を含め本研究の実施期間であった4年間のうち,3年間はコロナ禍の状況にあり,縦断調査に協力を得ることが非常に困難であったことが大きな要因となった。しかしながら,2020年度には父親の育児関与とCOVID-19ストレスとの関連性を検討した研究を新たに行うなど,社会的状況の変化に合わせて,可能な範囲で研究課題が遂行できた面もある。 2021年12月には,縦断データの研究が困難となった状況を踏まえ,新たに父親の育児関与と夫婦関係,主観的幸福感の因果モデルについてインターネット調査を実施し,乳幼児の対象年齢ごとに父親の多母集団同時分析による研究を行った。本研究結果は,研究代表者によって論文化を進めており,査読誌への投稿準備を行っているところである。
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