研究課題/領域番号 |
18K02521
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
渡邉 正樹 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (10202417)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | リスクリテラシー / リスク認知 / 防災 / 精神疾患 |
研究実績の概要 |
1 児童向けのリスクリテラシー育成教材の作成 小学校低学年~中学年を対象とした安全に関する内容,すなわち交通事故,家庭内での事故,自然災害(大雨,雷,竜巻,地震,津波,火山噴火など),犯罪被害など身近な課題を取り上げて,事件・事故・災害の知識に関する学習に加え,自分自身がこれらのハザードによって被害を受けるリスクについて考え,対応できる内容についてまとめた。この成果は,児童らが出遭うであろう場面のイラストを付け加え,できるだけ視覚から学べるように工夫し,「こども ぼうさい・あんぜん絵じてん」としてまとめて発刊した。また動画で安全について学べる「パワポ絵本 どこがあぶないのかな?」も開発し,刊行した。 2 精神疾患に対するリスク認知・ベネフィット認知に関する調査 20代男女2000名を対象として2018年7月にweb調査を実施した。調査内容は統合失調症に関する知識問題,防護動機理論に基づく項目,精神科受診意図項目,パブリックスティグマ尺度,セルフスティグマ尺度,自身もしくは知人の精神健康上の治療経験の有無などである。精神科受診意図項目は精神疾患の初期症状とその後の統合失調症の症状を想定した二部構成のビニエットを用いて,早期受診意図と受診意図を調査した。自身もしくは知人に精神健康上の治療経験がある場合は知識,リスク及びベネフィット認知,受診意図が高まることが明らかとなった。スティグマは直接的には精神科受診意図に影響しないが,リスク及びベネフィット認知を介して影響を及ぼす可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1年目に成果を刊行も含め複数発表することができた。また比較的大きな対象で調査を実施することができた。今後は調査結果の分析,論文化も進めていく。
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今後の研究の推進方策 |
2019年度にはリスクリテラシー育成を踏まえた安全教育のカリキュラムマネジメントを中心に研究を進めていく。同時にリスクリテラシーと関連が深いニューメラシーの研究にも取り掛かる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた旅費が生じなかったことから未使用分が生じたが,これらは2019年以降に学会発表の旅費と大規模調査で使用する予定である。
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備考 |
「パワポ絵本 どこがあぶないのかな?」(CD-ROM,少年写真新聞社)を発刊した。
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