研究課題/領域番号 |
18K02523
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
宮薗 衛 新潟大学, 人文社会科学系, フェロー (00209909)
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研究分担者 |
相庭 和彦 新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (00222464)
雲尾 周 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (30282974)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | グローパリぜーション / 異文化間コミニュケーション力育成 / 東アジア共同研究体制構築 / 遠隔テレビ会議システム / オンライン授業研究 / 教職大学院授業 |
研究実績の概要 |
本研究は、「グローバル時代の異文化間コミニュケーション力育成のための東アジア共同研究体制構築」をテーマとして、2018年度から中国・韓国の大学・学校等の教育研究者・教育実践者との直接的な研究・教育交流活動を通して、東アジア共同研究体制の構築を目指して取り組んでいる。2021年度はその4年目の取り組みであった。しかし、2021年度も新型コロナウイルス感染症が終息することなく続いており、2021年度も相互訪問による直接的な研究・教育交流活動が展開できないとの見通しを持った。そのために2021年度も、直接的な教育研究交流活動ができるようになるまでの期間、次の活動に取り組むことに教育研究活動内容の緊急的修正を図った。そして、以下2つの教育実践・教育研究活動に取り組んだ。 第1は、教職大学院の授業において遠隔授業システムを用いて、中国の大学・学校との間をオンラインで結んだ教育研究交流、教育実践交流を継続して実施し、その成果を確認することであった。2021年12月1日の教職大学院授業「社会のグローバル化と学校・教師の課題」(3.4.5限)において、新潟大学教職大学院・附属新潟中学校・附属長岡小学校と中国・北京師範大学南奥実験学校とを繋いで、日本及び中国の中学校理科の授業実践紹介とそれについての授業検討会等を実施した。また、遠隔授業受講院生を対象とするアンケート調査を実施した。 第2は、同じくグローバル教育に取り組んでいる分担者と共同で、グローバル化する現代社会の課題に向き合う見方・考え方や資質・能力のあり方について考察し、「グローバリゼーションと教育 2―グローバルな課題に向き合う見方・考え方,資質・能力の育成―」(新潟大学教育学部紀要 第14巻2号、2022年2月)を纏めた。 上記のような新型コロナウィルス感染症拡大状況の中で、2022年度への研究期間延長を申請し取り組むこととした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
上記のように、本研究は、「グローバル時代の異文化間コミュニケーション力育成のための東アジア共同研究体制構築」を研究テーマとしており、中国・韓国の大学・学校等の教育研究者・教育実践者との直接的な研究交流を通して、東アジア共同研究体制を構築することを目指して取り組んでいる。 2021年度はその4年目の取り組みであった。だが、新型コロナウイルス感染症の地球的感染拡大状況の中で、2021年度も海外渡航ができず、直接的な教育研究交流により研究に取り組むことができないとの見通しを持って、予め研究の軌道修正を図った。 そして、研究実績概要に述べたように、2つの内容に取り組んだ。 (1)2019年度から教職大学院に導入・構築した遠隔授業システムを用いたオンラインでの中国の大学・学校との研究・教育実践研究活動に取り組み、その成果を受講生に対するアンケート調査を実施して検証した。 (2)「グローバリゼーションと教育」をテーマとする第2号の研究報告として、2021年度はグローバル化する現代社会における現代社会の課題に向き合う見方・考え方、資質・能力育成のあり方について、分担者等との共同論文をまとめた。 以上のように、緊急事態の中での研究内容の修正を図らざるをえなかかったために、研究開始当初の研究計画より遅れては入るが、2021年度には上記2つの目標を設定して、ほぼ達成できた。よって、「(3)やや遅れている」との自己評価を行った。
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今後の研究の推進方策 |
以上のような研究状況を踏まえて、研究期間を2022年度まで延長し、3つの方向・展望を持って、今後の研究を推進する予定である。 第1は、2022年度には、教職大学院における授業科目として大学院生・教員が中国等の大学・学校との教育研究活動・授業研究交流をオンラインでの定期的恒常的に実施できる体制を確立し、その成果・課題をアンケート等によって検証することである。 第2は、新型コロナウイルス感染症感染が終息した時には、本研究テーに関わって中国・韓国等の教育研究者・実践者との直接的な教育研究交流活動を再開して、上記1の取り組み・課題について検討し、「グローバル時代の異文化間コミュニケーション力育成のための東アジア共同研究体制構築」を検証・修正作業をすることである。 第3は、国内の他の地域・学校・大学の協力者を得て、東アジア共同研究体制構築のための国内・外国のネットワークを更に充実させる計画である。より多くの地域と繋がり、多様な視点・観点を有するネットワーク構築を試みる予定である。 これらの研究を踏まえて第3号の共同研究論文として纏め公表する。また、研究の進捗状況によっては、研究期間の延長申請を行うことを想定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究では、「グローバル時代の異文化間コミニュケーション力育成のための東アジア共同研究体制構築」をテーマとして、2018年度から中国・韓国の大学・学校等の教育研究者・教育実践者との直接的な研究・教育交流活動を通して、東アジア共同研究体制の構築を目指して取り組んでいる。このために、国際交流研究のための旅費を中心として計上していたが、2021年度も終息することのなかったコロナ禍のために、外国出張旅費を執行できなかったためである。 当面外国出張が見通せないが、その間、「東アジア共同研究体制」を国内のより多様な地域が参加する多様な観点・視点を有するネットワーク関係を構築して、「異文化間コミニュケーション力育成」をより充実させることを今年度は目指している。このために、これまで参加してきた新潟大学附属学校だけではなく、国内の他地域の研究者・実践者も参加する共同研究体制づくりに取り組む予定であり、国内の他地域の研究協力者・実践者との研究交流を組み込んだ東アジア共同研究体制構築の企画を具体化する予定である。この為の国内旅費等にも配分の予算を充てることを計画している。
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