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2021 年度 実施状況報告書

小学生を対象とした視写による作文学習の効果の検討

研究課題

研究課題/領域番号 18K02533
研究機関鳴門教育大学

研究代表者

江川 克弘  鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (70633296)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード視写 / 作文力 / 文章読解力
研究実績の概要

今年度は,得られたデータ(公立小学校の6年生と4年生)の整理を行い,整理したデータの分析を実施した。分析においては,実験群(通常の授業と小学校の1年間における授業実施日の90%以上でモジュールタイムを活用して視写による作文学習【およそ15分間】を実施している)と統制群(通常の授業とほぼ毎日モジュールタイムを活用して読書タイムや各校の児童の実態に合わせた学習活動を実施している)で,小学校4年生では事前と事後の「文章読解力」,小学校6年生では事前と事後の「作文力」の比較を行った。「文章読解力」の測定については教研式読書力検査を用い,「作文力」の測定については本研究のことを知らない2名の評価者の合議制によるルーブリック評価を用いた。
小学校4年生の分析に関して,事前においては「文章読解力」に統計的に有意な差は見られなかったが,事後においては統計的に有意な傾向が見られ,実験群の子どもの方が「文章読解力」が高まっていることが明らかとなった。
小学校6年生の分析に関して,事前においては「作文力」に統計的に有意な差は見られなかったが,事後においては統計的に有意な差が見られ,実験群の子どもの方が「作文力」が高まっていることが明らかとなった。
昨年度までの分析と今年度の分析の結果から,ほぼ毎日視写による作文学習(15分程度)を実施することにより,小学生は「文章読解力」も「作文力」も高められる可能性がますます高まったと言える。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

これまで本研究に協力してくださる小学校で「視写による作文学習」の実践をほとんど実施していただけなかったり,コロナ禍により当初予定していた小学校全学年のデータが得られなかったりしたが,なんとか小学校1・5年生では必要なデータが得られ、小学校4・6年生では必要なデータの一部が得られた。そのため,今年度はそれらのデータの整理し、分析を行い、総括できるような段階にまで至っている。

今後の研究の推進方策

小学校1・5年生で「文章読解力」と「作文力」に関する必要なデータが得られ,小学校4年生では「文章読解力」,小学校6年生では「作文力」に関する必要なデータが得られ,分析も済んでいるので,今後はそれらを総括して「視写による作文学習」の有効性についてのまとめを実施する。

次年度使用額が生じた理由

本研究に協力していただける予定であった小学校で必要なデータを収集していただけなかったことや、コロナ禍によって必要なデータの収集に遅延が生じたので、次年度使用額が生じた。本年度は収集できたデータ(データを収集していただいた学年によって、研究に必要なデータが全てそろっていたり一部のみそろっていたりする)の整理・分析をほぼ終えたので、次年度使用額は、分析結果をまとめて総括し、研究成果の公表に際して必要な経費などに使用する計画である。

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公開日: 2022-12-28  

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