研究課題/領域番号 |
18K02542
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
江藤 真生子 琉球大学, 教育学部, 准教授 (70611367)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 体育授業の指導観 / 養成段階の学生 / 体育科教師教育研究 |
研究実績の概要 |
本研究では,若手期に身につける小学校体育授業の力量を明らかにし,その力量は養成 段階においてどのように形成されるか実証的に明らかにすることを目的とする。本研究を推進させることによって,小学校体育授業を実践できる力量について,若手期と養成段階に形成される力量を明確にでき,その形成過程を検討することで教師及び学生の学びの過程を実証的に明らかにすることができる。そのために初年度は,①国内外の文献を概観し,養成段階や現職の段階においてどのような力量が示されているか整理すること,②国内の地方自治体の教員育成指標や大学教員養成課程のスタンダードについて,体育授業の力量がどのように示されているかを調査することであった。 現在のところ,体育授業に関する教師の力量形成について体育科教師教育研究として国内外の文献を収集し,分析を進めた。また,養成段階における教科の指導法の講義において,体育授業の指導観の変容について検討した。その結果,養成段階の学生は,体育授業の指導観として授業の実践,児童に身につけてほしいこと,児童の学習という指導観を保持していることが明らかとなった。さらに,講義における学びが,体育授業の指導観の変容に影響したことが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
近年,現職教員の力量を示す教員育成指標や養成課程におけるスタンダードを作成することが求められ,関係機関でそれらの策定が進められている。そこで,本研究課題では,若手期と養成段階の学生で形成される力量を明示することを目指しており,その基礎資料を得るために,現在までに①国内外の体育科教師教育研究において,体育授業の力量について,どのような力量をどのような(研究)方法で明らかにしているのかを整理することができた。 当初の予定では,②として,国内の関係機関が公表する教員育成指標や教員養成スタンダードを調査し,①で示された力量との対応を検討することであったが,①の分析とまとめと②のインターネット検索による調査に時間を要し,計画がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度の②について速やかに調査を行い,①平成30年度の②をもとに,内容的妥当性を検討した体育授業の力量に関する質問紙を作成し,調査を行う。加えて,②養成段階の学生の体育授業の力量について実証的に検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成30年度の調査では,①先行研究の文献を概観することと,②インターネット検索による調査を行う予定であった。しかし,②の調査に時間を要し,計画の進捗状況はやや遅れている状況である。そのため,平成31年度は,調査を速やかに遂行し,当初計画通りに推進する。
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