研究課題
はじめに,インドの小学校教師へインタビュー調査を行った。これまでの研究で懸念されたインドの小学校教師の姿勢がより明らかになった。具体的には,学校間に父性的教育・母性的教育の対立があることが明らかになった。また,インドの小学校教師は教科指導を通して児童の主体性を育成していることが明らかになった。これらをインドの小中学校・大学で,日本型学級経営と共に整理し紹介した。また,学会誌上で公表した。次に,インドの小学校教師による日本型学級経営について検討した。インドの小学校教師に対して日本型学級経営質問紙調査を行い,確認的因子分析を行った。。具体的下位因子は「教師としての姿勢」「個々の児童理解」「個と集団に方向をもたせる学級づくり」である。その結果,日本の小学校教師とインドの小学校教師の学級経営の特徴がより明らかになった。インドの小学校教師は日本の小学校教師と比較して「教師としての姿勢」は有意に高かった。日本の小学校教師はインドの小学校教師と比較して「個々の児童理解」「個と集団に方向をもたせる学級づくり」が有意に高かった。これらについてはインタビュー調査,現地の学校・地域の観察調査からも妥当性を得ることができた。これらの成果は,アジア太平洋学校心理学会(招待講演),学会誌上等で公表した。 本年度は,日本とインドの教師の学級経営等が教師の効力感にどのように影響しているか検討し,アジア太平洋学校心理学会等で発表の予定である。本研究の今後の課題として,インドにおいて,インドの良さをいかした日本型学級経営の実践的研究が必要であろう。
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International Journal of Asia Pacific School Psychology
巻: Vol. 2, No.1 ページ: 26 - 36
常葉大学教育学部紀要
巻: 41 ページ: 41-48
10.18894/00002114
巻: Vol. 1, No.2 ページ: 166-176