• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実施状況報告書

特別活動でOECD準拠型コンピテンシーを育成するための指導方法の開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K02563
研究機関東京学芸大学

研究代表者

林 尚示  東京学芸大学, 教育学部, 教授 (10322124)

研究分担者 安井 一郎  獨協大学, 国際教養学部, 教授 (80200492)
鈴木 樹  鎌倉女子大学, 教育学部, 教授 (00410027)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2025-03-31
キーワード特別活動 / コンピテンシー / 指導方法 / OECD / 開発
研究実績の概要

「特別活動でOECD準拠型コンピテンシーを育成するための指導方法の開発に関する研究」の実績は次の3点にまとめることができる。
一つ目は、2023年09月02日に日本特別活動学会第32回近畿大会のシンポジウムでシンポジストとして「特別活動のこれから―OECDのエージェンシーとの関係から―」と題する報告ができたことである。OECDの提唱するコンピテンシー等を基盤として、特別活動とエージェンシーの関係等について話題提供をした。参加した学会員(特別活動学会)に特別活動でOECD準拠型コンピテンシーを育成することの重要性とその方法を伝えることができた。
二つ目は、文部科学省が編集する日本の小学校の教育のリーダー向け雑誌「初等教育資料」(2023年06月15日、東洋館出版社)に「論説 自治的能力を育む特別活動の在り方」と題する論考を掲載していただいたことである。自治的能力についての先行研究とOECDの動向をふまえて自治的能力を育む特別活動の在り方を論じることができた。「初等教育資料」は文部科学省教育課程課と幼児教育課が刊行する月刊誌であり、小学校教育や幼稚園教育の充実を目的としている。本研究は小学校教育に影響を与えるものである。
三つ目は、「新版 教職総論 教師のための教育理論」(大村龍太郎・佐々木幸寿編著、2023年10月01日、学文社)で、「第4章教科だけでは学校教育は成り立たない―特別活動と生徒指導・進路指導に着目して―」を担当し、科学研究費補助金での研究成果を意識して、 特別活動・生徒指導・進路指導について改訂を行った。「新版 教職総論 教師のための教育理論」は教職に意義に関する科目のテキストである。教職課程で学ぶ科目の一つとして全国で実施されている科目であるため、そのテキストは汎用性が高いものとなっている。
学会発表、論文、図書を通して、OECD準拠型コンピテンシーを育成するための特別活動についての検討が深まったことが成果である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

令和5年度は、査読付き論文1本、その他の論文1本、図書1冊(改訂版)を公表することができた。学会発表等も3回実施できた。特に学会発表については、研究テーマである特別活動の研究を推進する日本特別活動学会において年1回の大会のシンポジウムにシンポジストとして招聘していただき、研究テーマであるOECDの教育分析について報告させていただいた。そのため、おおむね順調と判断できる。

今後の研究の推進方策

「特別活動でOECD準拠型コンピテンシーを育成するための指導方法の開発に関する研究」の今後は、次の二つの方法をとる予定である。
一つ目は、日本社会に根差したウェルビーイングの育成とOECD準拠型コンピテンシーとの関連を明らかにすることである。日本では、日本社会に根差したウェルビーイングの育成が主要な教育施策の一つとなっているため、それとの重複を検討する。
二つ目は、世界情勢の特徴である地政学的にも分断された世界において、特別活動を基盤とした学校教育が人々の信頼を再構築するために及ぼす影響について検討を深めることである。分断された世界における信頼の再構築は、世界経済フォーラム(ダボス会議)でも主要なテーマであるため、研究の世界展開を図りたい。

次年度使用額が生じた理由

令和5年度前半は、新型コロナ感染症の影響が継続しており訪問調査等が十分には実施できず、使用額に残金が生じた。次年度は、旅費等の一部に予算を有効活用したい。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (3件) (うちオープンアクセス 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 海外の研究との比較を通した日本の特別活動の特徴― 各活動の内容別の比較を通して ―2024

    • 著者名/発表者名
      林尚示、小川眞理絵
    • 雑誌名

      東京学芸大学紀要 総合教育科学系

      巻: 75 ページ: 1-10

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 論説 自治的能力を育む特別活動の在り方2023

    • 著者名/発表者名
      林尚示
    • 雑誌名

      初等教育資料

      巻: 1034 ページ: 44-47

  • [雑誌論文] コロナ禍におけるICT活用が特別活動の指導に与える影響―4 地域の小学校校長へのインタビュー調査を中心として―2023

    • 著者名/発表者名
      林尚示、安井一郎、鈴木樹、眞壁玲子、元笑予、下島泰子
    • 雑誌名

      関係性の教育学会

      巻: 22 ページ: 29-40

    • 査読あり
  • [学会発表] (シンポジウム)特別活動のこれから―OECDのエージェンシーとの関係から―2023

    • 著者名/発表者名
      林尚示
    • 学会等名
      日本特別活動学会
    • 招待講演
  • [学会発表] 戦後新教育期の生活単元学習における健康安全指導―東京第一師範学校附属小学校、東京第二師範学校附属小学校、東京第三師範学校附属小学校、東京女子高等師範学校附属小学校の事例を通して―2023

    • 著者名/発表者名
      林尚示、安井一郎、鈴木樹、眞壁玲子、元笑予、下島泰子
    • 学会等名
      教育の多様性と革新的実践を考えるシンポジウム(於、台湾)
    • 国際学会
  • [図書] 新版 教職総論 教師のための教育理論2023

    • 著者名/発表者名
      大村龍太郎、佐々木幸寿編著
    • 総ページ数
      217
    • 出版者
      学文社
    • ISBN
      978-4-7620-3269-1

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi