研究課題
理科で学ぶ基礎と、その応用面としての技術・家庭を教科横断的に結びつける探究的な学習プログラムとして、健康と科学、食の科学、ものづくりの科学に焦点をあてて、教材開発、授業実践、分析支援について研究を進めた。健康と科学については、前年度開発した中学校における「生物の体のつくりとはたらき」における栄養吸収に関する「切り花を長持ちさせるには?」という課題に関する単元計画と授業実践を論文にまとめた。また、「ヒトの体の調節」に関する学習として、健康診断における心電図の理解を結びつける授業案を開発し高校で実践したが、新たに小型魚種であるメダカの心電図測定法を開発した。メダカを麻酔して計測することから、高校での授業実践では生命倫理を含む学習となり、成果を発表した。食の科学については、科学的思考を育む調理実験として、5つの課題設定(固まる不思議、ふくらむ不思議、おいしさの秘密、長持ちの不思議、発酵の秘密)について6種の調理実習について指導計画を作成し、科学イベントによる実践を通じてその妥当性について検討した。ものづくりについては、「理科実験に使いたい材料を設計してみよう」という課題設定で、小型で簡単な道具をCADで設計し、立体模型を3Dプリンタで出力するプログラムを考案した。その一例として、タブレットのカメラに装着する拡大レンズを考案した。これは小中学校で解剖顕微鏡を用いて観察する内容についてタブレットを用いて観察するもので、「ミエル1mm」と名付けた。理科教具を開発する授業づくりとして基盤を作った。授業分析・評価については、子どもたちの学習過程として目的設定・習得・活用・探究の 4 つを設定し、教材から学習者がどのような内容を考え、学習を広げるかという全体像を事前に把握し、学習者たちにどのような学習過程で教材について考えさせるか検討するためカリキュラム開発・分析支援ツールについてまとめた。
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三重大学教育学部研究紀要
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三重大学高等教育研究
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感性哲学
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