研究課題/領域番号 |
18K02592
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
中村 百合子 立教大学, 文学部, 教授 (80411057)
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研究分担者 |
森田 英嗣 大阪教育大学, 連合教職実践研究科, 副学長 (50200415)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 学校図書館 / 学校図書館専門職 / 専門職養成 / 情報リテラシー / 司書教諭 / 学校司書 |
研究実績の概要 |
本研究は,日本の教育改革において議論されてきている探究的な学習や主体的・対話的で深い学びの実現,言語力や情報活用能力をはじめとする各種リテラシーの育成に貢献する学校図書館専門職養成を実現する方途を明らかにするものである。次に述べる新規的な二つのアプローチから,新しい日本の学校図書館専門職養成カリキュラムを開発し,試験的にそれを実施,検証することを目指している。二つのアプローチとは,一つめは日本国内の教員養成高度化との接続であり,もう一つはグローバルスタンダードへの接近というアプローチである。 本年度は,グローバルスタンダードへの接近というアプローチについて,2019年度~2020年度にかけて予定している国際共同研究としての,試験的な共同教育実践の実施と検証に向けて,国内の高度な学校図書館専門職養成に関わる国内の現状とニーズを把握を試みた。具体的には,2018年6月2日(土),7月28日(土),9月22日(土)に3回にわたって,日本国内で研究代表者らが中心となってInternational School Librarians’ Forum of East Asia 2018(東アジアインターナショナル・スクールライブラリアンズ・フォーラム2018)を実施し,世界的な学校図書館研究のトレンドで重要とされるトピックについての英語での高度な学習の機会を希望者に提供した。そのうえで各回の事後に,参加者に対する調査を行い,将来の学習機会に対するニーズや課題を探った。一方で,協力者を得て,国内の学校図書館専門職養成課程を接続するための制度上の,また理論的な検討のための基礎作業を進めた。特に,学校教育と教員養成の改革の進展の把握を試み,英語圏でinformation literacy instructionと呼ばる教育活動の国内の学校教育への位置づけについての理論的検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
学校図書館専門職養成のグローバルスタンダードへの接近というアプローチについては,2019年度から2020年度に実施を予定している試験的な国際共同教育実践の実施と検証に向けての準備を進めることができた。2019年度夏に国際シンポジウムを実施することを決定済みであり,10月には国際学会において,本科研費研究の前半の研究成果について口頭報告を行う予定である(事前審査済み)。 一方で,国内の教員養成高度化と学校図書館専門職養成の接続というアプローチについては,制度上の,また理論的な研究のための基礎作業は進めたが,論文にまとめるところにまでは至らなかった。2019年度の課題と認識している。
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今後の研究の推進方策 |
前述のとおり,2019年度には,次の三つを実現させながら,研究を進める。 (1)8月4日から6日にかけて,札幌市において,藤女子大学図書館情報学課程と共催で,国際シンポジウム「Road to the Future: School and Children's Librarianship」を実施する。登壇者はアメリカ合衆国より2名,カナダとスペインより2名の学校図書館および公共図書館の児童サービスのための専門職養成に,先進的な方法で関わる国際的なリーダーたちである。 (2)10月には国際学会The annual conference of the International Association of School Librarianshipにおいて,本研究の1年半の成果について,口頭発表を行う予定である。 (3)国内の現状と課題を整理すべく,免許更新講習,教職大学院,現職者研修等と学校図書館専門職養成カリキュラムの接続に関する理論的検討と,情報やメディアに関わる教育の現状と役割分担の必要性の理論的検討を進め,論文を執筆予定である。 また,2020年度には,2019年度までの研究成果を受け,国外の大学と,試験的な国際共同教育実践の実施を予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度の国際シンポジウムの招聘旅費の見込みがつきづらかったことから,初年度の調査旅費において,別予算(研究代表者の個人研究費)を積極的に使用した。2019年度の国際シンポジウム開催における招聘旅費,準備,記録作成で使用する予定である。
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