研究課題
本研究においては、天体気象分野におけるミスコンセプションの解消を目指した効果的な指導法の研究開発を行ってきた。特に喫緊の課題となっている気象防災教育とも関連させ多くの研究協力者との協働で観察・実験開発を含めた効果的な研究開発を行ってきた。研究内容として、小中一貫教育に取り組む京都府舞鶴市・宮津市の教員、高槻市立小学校の教員、京都地学教育研究会(高等学校教員)、所属する日本気象学会、日本気象予報士会との連携協力のもとで活動を行うことができ、多くの新たな知見を得ることができた。特に、研究協力者教員との連携授業や研究協力校の理科や総合的な学習の時間(高校においては総合的な探究の時間)など様々な機会をとらえて、新たな教育活動を生み出すことができたことは大きな成果だといえる。ほとんどの大学生が天気図から風向を正しく記入できないなど、至急に改善が必要な誤認識は、研究協力校である中学校や京都府立桃山高等学校の授業及び総合的な探究の時間などでの実践により、シチズンサイエンスの一つの方向性を見出すことができた。その中でも、日本気象予報士会をはじめ、地域の人たちを巻き込んで災害地域をめぐるフィールドワークを交えて、過去の気象災害を振り返り学習するという活動は、今後の気象防災活動の在り方として貴重な事例になると考えられる。この活動については、SSH(スーパー・サイエンス・ハイスクール)の探究活動とも絡めたものであり、高校生が主体となり課題を設定し、地域の人々や気象関係者、災害が発生した地域の小学校などとも連携した活動である。今後SSHなどの指定を受けていない近畿北部の高等学校や小中学校においても活動を支援する中で新たな活動が数多く生まれてきたことは、大きな成果である。特に採用間もない理科教員と協働でミスコンセプションから研究開発した問いにより授業を試行できたことは貴重な事例である。
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INTERNATIONAL CONFERENCE PROCEEDINGS NEW PERSPECTIVES IN SCIENCE EDUCATION 12 th Edition
巻: 12 th Edition ページ: 127-131
10.26352/H316_2384-9509
https://www.ryukoku.ac.jp/nc/news/entry-12340.html
https://satoyama.kenkyu.ryukoku.ac.jp/blog/news/news-153/