学校における養護教諭の行う救急処置は、救急救命を必要とする緊急性の高いものから、比較的軽微な対応まで広範囲におよび、その症例は軽微なものが多い。これまでの研究の多くは緊急性の高い症例についてのものであり、学校における養護教諭特有の軽微な救急処置に関する研究は少なかった。本研究で対象とした軽微な症例への対応のあり方や考えについての研究は、養護教諭の救急処置の本質を明らかにすることにおいて意義深いものである。その結果をさらに養護教諭養成の教育内容に反映させたり、養護教諭の養護の本質に照らした救急処置活動のあり方への追究につながる研究といえる。
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