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今年度は、日本生活科・総合的学習教育学会全国大会に参加し、理科につながる生活科の動向を確認しながら、これまでの研究のまとめとして、論文執筆を中心に研究を進めた。 研究機関全体を通しての研究の成果は以下のようにまとめられる。 生活科で具体的な活動・体験を通して学んでいる子どもたちが、主体的に問題解決できる学習過程と、教師の働きについて、授業実践を通して解明し、一般的な授業者が用いることができる汎用的な理科の授業モデルを提案することを目的に実践研究を重ねた。その結果、具体的操作が可能な教材では、これまでの理科の学び方、すなわち『問題』→『予想』→『実験・観察』→『考察』→『まとめ』のうち、「思考中心の『予想』」を、「具体的操作を通しての『見当』」とすることで、子どもの意識に沿った主体的・創造的な学習を保障できることが確認できた。教師の働きは、①ねらいに直結した単元構想と、②未知の自然に挑む子どもを研究者として捉え支援することの2点にある。一つの問題解決の過程に、②見当をつけるための活動(科学者の予備実験)と、③検証するための活動(科学者の本実験)の2つをペアで位置付けることが欠かせない。今後、汎用化に向けて小学校3~6学年の単元配列の検討と教師の意識改革、一般化に向けてこれまでの研究との関連の明確化が欠かせない。また、学習モデルの効果測定を行うための実験的研究を進める必要がある。なお、今回の提案は、授業実践を通してのモデル化に重きを置き、仮説演繹法やアブダクションをはじめ、様々な研究との関連についての討論がなされていない。今後、それらについて明確にする必要がある。
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