研究実績の概要 |
コロナ禍にあって助成期間を延長いただき、ありがたく思っている。イギリスでの調査研究はかなわないままであったが、リモートで、イギリス国語教育学会(NATE、2022.11.12)に参加したり、中等国語科現職教育センター(English & Media Centre)センター長とのメールのやり取りを通して、知見を深めるよう努めてきた。2023年度にはなるが、リモートでのインタビューを調整し、7月に実施を予定している。 科研助成の継続研究の成果として、大阪国語研究会での口頭発表(2022.4.10)を踏まえ、研究論文「イギリス現職教育にみる文学享受力のはぐくみ(2)―重層的な読み手を顕在化させたディケンズ作品の学び―」(『国語教育学研究誌第33号(デジタル・エディション)』大阪教育大学国語教育研究室・編、2023.3.15、pp.48-65)をまとめた。 また、「国語科教育における社会文化的テクスト・SNSに関する研究の成果と展望」(『国語科教育学研究の成果と展望Ⅲ』全国大学国語教育学会編、渓水社、2022.9.30, pp.433-439、招待)において、マルチモダリティを観点とした10年間の研究成果をまとめ、科研研究を活かすことができた。 科研助成研究をもとに、コロナ禍の小中高校の国語科学習指導への還元を試みた『書くことの力をはぐくむマルチモーダル・アプローチ -自己認識としてのメディア・リテラシーをめざして』(溪水社、2021.8.31、全301頁)が幸いにも完売し、若干の修正を加え、オンデマンド版で重版に至った。(2022.12)
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